2013.12.31 カンコーホームルーム 【Vol.95】「制服のある小学校」
制服のある小学校と言えば、私立や国立の小学校が多く、全国的に制服のある小学校は少ないと思われています。しかし、その一方で、公立の小学校の大半が制服を導入している地域もあるようです。では、全国の小学校の制服採用率はどれくらいなのでしょうか?今回は、全国の20歳以上の男女を対象に、小学時代の通学時の服装や、制服のある小学校の印象について調査しました。
調査概要
- 調査対象:全国の20歳以上の男女1,446人
- 調査方法:インターネットリサーチ
- 実施時期:2013年9~10月
1.小学校への通学時の服装(全体)
全国の20歳以上の男女1,446人を対象に聞いた小学時代の通学時の服装は、「制服」20.4%で約2割となり、最も多かった回答は「私服」の75.7%という結果になりました。
2.小学校への通学時の服装(年代別、地域別)
小学時代の制服着用率は全国平均と比較して、年代別では大きな差は見られませんでした。しかし、地域別に見てみると、「四国」70.0%、「中国」61.3%など、中四国エリアで制服を着用していたという回答が多くなります。また、「東北」では、体操服の着用が13.6%と1割を超えているなど、地域によって小学校の通学時の服装に違いが見られました。
3.制服のある小学校の印象
制服のある小学校の印象は、「統一感がある」39.3%、「きちんとしてそう」38.7%、「礼儀正しそう」38.4%、「頭が良さそう」32.5%といった良いイメージが多いようです。
文部科学省の「学校基本調査」(平成25年度速報)によれば、小学校は全国に21,132校あり、その多くは私服(自由服通学)です。小学校が私服の場合、「好きな服を着ていける」、「個性が出せる」などを良い点としてあげる声もありますが、その一方で、保護者の方からは「毎日何を着せるか悩む」、「洋服代にお金がかかる」、「服装による差や、差別・いじめが起きるのでは」といった不満や不安の声もあるようです。
今回の調査では、20歳以上の男女を対象とした小学時代の通学時の服装については、「私服」75.7%、「制服」20.4%、「体操服」3.9%となり、全国的な制服着用率は約2割でした。この結果については、年代別では大きな差は見られませんでしたが、地域別に見てみると、西日本の小学校では制服着用が多いものの、東日本では少ないという傾向があり、小学校の制服着用率は地域によって違いがあることがわかりました。また、制服のある小学校の印象については、「統一感がある」39.3%、「きちんとしてそう」38.7%、「礼儀正しそう」38.4%、「頭が良さそう」32.5%といった良いイメージを持つ人が多いようです。
全国的に見ると制服を採用している小学校は少ないようですが、小学校の統廃合を契機に新しく制服を導入する場合や、小中一貫校で中学校にあわせて小学校でも制服導入するなど、小学校で制服の採用も徐々に増えています。小学校の制服導入については、賛否両論ありますが、みんなと制服を着ることで自然と一体感が生まれ、服装による差別やいじめを防ぎ、勉強に集中しやすい教育環境を作る教育サポートツールとしても期待されています。
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