2025.06.24 カンコーホームルーム 【Vol.233】中学・高校の制服に関する服装規定の状況

学校には、学校ごとに定められた「校則」があります。その校則の中に、服装規定があり、特に制服は学校の教育理念を表現し、その着用状況によって学校のイメージが左右されることもあることから、生徒が着用する制服の種類や身だしなみに関しては具体的なルールが定められています。では、中学・高校の制服の服装規定には、どのようなことが定められているのでしょうか?今回は、全国の中学・高校生1,200人を対象に、学校で流行っている制服のアレンジ、学校の服装規定の内容、性別を問わない制服着用の状況について調査しました。
調査概要
- 調査対象:全国の中学・高校生 1,200人
- 調査方法:インターネットリサーチ
- 実施時期:2025年4月
1.学校で流行っている制服のアレンジ
中学・高校生の制服のアレンジの状況は、「スカート丈を短くする」(30.5%)が最も多く、次に、「ネクタイ・リボンをずり下げる」(13.5%)、「上着のボタンを全て開けて着る」(13.5%)、「スカートの下にジャージを穿く」(13.3%)、「シャツのボタンを外して胸元を開ける」(13.0%)などが見られます。一方で、学校で流行っている制服のアレンジは「特にない」(31.7%)という回答も3割を占めました。
【図1】 学校で流行っている制服のアレンジはありますか。(複数回答)
2.学校の服装規定の内容
学校の服装規定で定められているものは、「スカート丈の長さ指定(短い・長いなどの禁止)」(47.3%)、「靴下の丈・色・デザインの指定」(39.8%)、「スカートの下にジャージを穿くことの禁止」(36.0%)、「ベスト・セーターの色やデザインの指定」(32.6%)、「シャツのボタンを外すなどして胸元を開けることの禁止」(30.6%)、「学校指定品以外の着用禁止」(30.5%)など、学校で流行っている制服のアレンジを禁止する内容が多くあげられました。また、「コート・ウィンドブレーカーなどの防寒具の色やデザインの指定」(25.9%)、「マフラーの色やデザインの指定」(11.4%)、「下着の色の指定」(8.4%)といった制服以外の衣類に関する色の指定もありました。
【図2】 あなたの学校の服装規定で定められているものは何ですか。(複数回答)
3.性別を問わない制服着用の状況
性別にとらわれない制服の着用許可について、自分が着たいタイプの制服を「着ることができる」(全体64.8%、中学校76.3%、高校61.9%、公立66.7%、私立60.7%)という回答が6割を超えて、中学校は7割を超えています。しかし、校則・服装規定で「着ることができない」という回答も1~2割ありました。
【図3】 あなたの通っている学校は、
性別に関係なく自分が着たいタイプの制服を着ることができますか。(単数回答)
学校制服の服装規定は、生徒の教育環境の統一と秩序維持、服装による生徒間の格差をなくし、学校生活に集中できる環境をつくることなどを目的として定められています。また、同じ制服を着ることで自校の生徒であることが分かりやすく、不審者との区別がつきやすいなどの防犯対策や、TPOに応じた制服の着こなしを学ぶことで礼儀作法や社会性を養うことなどの効果も期待されています。
全国の中学・高校生1,200人を対象に、学校で流行っている制服のアレンジ状況について調査したところ、「スカート丈を短くする」(30.5%)が最も多く見られた一方で、学校で流行っている制服のアレンジは「特にない」(31.7%)という回答も3割を占めました。昔に比べて制服をアレンジする着崩しは少なくなってきているようです。学校の服装規定の内容は、「スカート丈の長さ指定(短い・長いなどの禁止)」(47.3%)が最も多く、「靴下の丈・色・デザインの指定」、「スカートの下にジャージを穿くことの禁止」、「ベスト・セーターの色やデザインの指定」、「シャツのボタンを外すなどして胸元を開けることの禁止」、「学校指定品以外の着用禁止」などが3~4割程度あり、その多くは学校で流行っている制服のアレンジを禁止する内容でした。また、「コート・ウィンドブレーカーなどの防寒具の色やデザインの指定」(25.9%)、「マフラーの色やデザインの指定」(11.4%)、「下着の色の指定」(8.4%)といった制服以外の身につける衣類の色の指定もありました。性別を問わない制服着用については、自分が着たいタイプの制服を「着ることができる」(全体64.8%、中学校76.3%、高校61.9%、公立66.7%、私立60.7%)という回答が6割を超えました。LGBTQ生徒への配慮から、性別にとらわれない制服の選択肢(スカート・スラックスの選択など)を許可している学校が増えているようです。
近年、時代や社会環境にそぐわない校則や制服の服装規定などの見直し・改善が進んでいます。制服は、学校の統一感を保ち、生徒が安心して学習に集中できる環境を作る上で一定の役割を果たします。そのうえで、多様性を認め、生徒の主体性を育むような制服規定が求められています。
【Vol.233】中学・高校の制服に関する服装規定の状況
2025.06.24 カンコーホームルーム 学校には、学校ごとに定められた「校則」があります。その校則の中に、服装規定があり、特に制服は学校の教育理念を表現し、その着用状況によって学校のイメージが左右されることもあることから、生徒が着用する制服の種類や身だしなみに関しては具体的なルールが定められています。では、中学・高校の制服の服装規定には、どのようなことが定められているのでしょうか?今回は、全国の中学・高校生1,200人を対象に、学校で流行っている制服のアレンジ、学校の服装規定の内容、性別を問わない制服着用の状況について調査しました。
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