2018.03.23 人づくり・現場指導 外部の力を活用した部活動支援の取り組み【後編】
「学校教育コーディネーター制度」を全国で初めて新設し、地域と学校をつなぐ教育支援活動を推進する東京都杉並区教育委員会。その一環である部活動支援について話をうかがいました。後編では、杉並区の部活活性化事業に参加している高円寺中学校の橋本校長へのインタビューをご紹介します。
杉並区立高円寺中学校
橋本 剛 校長
部活動ができる喜びが、生徒のやる気にもつながっている
本校では2年前から部活動活性化事業を導入し、現在、バスケット部と硬式テニス部に専門コーチに来てもらっています。同事業により、生徒たちがやりたい部活をきちんとした指導のもと楽しめているということが、うれしいですね。部活が彼らのやる気の源泉にもなっていると感じます。
専門コーチが責任を持って指導してくれるだけでなく、試合にも帯同してくれるので、顧問教員の負担が軽減されとても助かっています。部活をお任せできるため、放課後の時間を自分の仕事に充てられ、以前より早く帰宅できるようにもなりました。以前は、教員の異動によって部活の指導ができなくなり、顧問教員がただ管理するだけという形でしたが、専門コーチが来てくれるようになってからは、生徒たちも基礎基本をしっかり教えてもらえるので「うれしい」と話していますね。
生徒指導、生活指導は顧問教員、技術指導は専門コーチとして、住み分けをしています。練習のときはほぼお任せ。また生徒たちは練習パターンをしっかり教えてもらっているので、コーチが来ない日でも、顧問が付きっきりで見ることはなくなりました。部活は普段、異年齢と交流できない生徒にとって、人間関係を学ぶ最大のチャンスだと思います。異年齢の集団の中で、チームとしてのあり方や役割、ピンチになった時の対処など、社会に出てからも役立つ力を学べるため、意義のある活動だと改めて感じています。
部活を持続可能にするためには、地域の人たちに任せて行くことも必要だと思います。「不易流行」という言葉があるように、部活の持つ意義や価値は大切に守りながらも、その時代やその時の教員に合わせて運用方法を変えていくことも、部活を続けていくために求められるのかもしれませんね。
(取材 / 上松 利弘)
いかがでしたか? 前編では、杉並区の「部活活性化事業」を主管する杉並区教育委員会学校支援課の小林課長代理へのインタビューを紹介しておりますので、そちらもぜひご覧ください。
「カンコーは、子どもたちの夢と学びを応援しています」
※本稿は、(一社)カンコー教育ソリューション研究協議会からの業務委託により、菅公学生服株式会社がお届けする学校現場のお悩み解決を目的とした教育関係者様向け情報誌 『カンコータイムズ』 を基に加筆した記事です。

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