2026.02.18 保護者向けコラム 感覚過敏で制服が着られない―「チクチク・痛い」を解消し、子どもが安心して学校に通うための相談方法と対策
中学校入学、高校進学は、新しい環境に踏み出す大きな節目です。
しかし、感覚過敏があるお子さまの場合、「制服がつらくて着られないかもしれない」という不安がのしかかることがあります。
1. 感覚過敏で制服がつらい——そんな声は少なくありません
・首がチクチクする
・ワイシャツの縫い目が痛い
・布が肌に触れるだけで苦しい
そんな理由から、制服を着ること自体が学校生活のハードルになってしまうお子さまもいます。でも、どうか知っておいてほしいのです。これは決して、あなただけの悩みではありません。全国で同じような困りごとを抱える家庭はたくさんあり、むしろ相談件数は年々増えてきています。
これまで私たちカンコー学生服は、子どもたちが毎日を快適に過ごせるよう「丈夫さ」「透けにくさ」「家庭での洗濯のしやすさ」などを追求し、制服の改良を重ねてきました。しかしその一方で、敏感な特性ゆえに、「耐久性のある丈夫な生地は固くて痛く感じる」「洗濯による型崩れを防ぐための襟元やカフス部分の固い芯地が肌にあたって不快」など、どうしても今の制服が着られないというお子さまの声も届いていました。
「みんなと同じように制服を着たい」と願うすべての子どもたちの力になりたい。そんな想いから、私たちは新しい選択肢としての制服づくりにも取り組んでいます。
2. 感覚過敏とは? “努力不足”ではなく、身体の特性です
感覚過敏は、視覚・聴覚・嗅覚・触覚などが人より敏感に反応してしまう状態を指します。特に制服などの衣類の悩みにおいて多いのが「触覚の過敏さ」です。
制服がつらい理由の一つは “触覚刺激”
・首や袖口のこすれ
・ワイシャツの縫い目やタグ
・生地の硬さ・重さ
・体温の変化によるムレ感
これらが強いストレスとして感じられ、「着られない」「痛い」「気持ち悪い」といった体の反応が出てしまうのです。これは努力でなんとかなるものではありません。“がんばって”慣れさせようとすることが、逆に登校への心理的負担につながるケースもあります。
3.お子さまの抱える不安に寄り添う
「このままでは不登校になるのでは…」
制服が原因で朝から憂うつになり、学校へ行き渋りが出ることがあります。「その積み重ねが不登校につながるのではないか」、そんな心配を抱える方も多いでしょう。
しかし、行きたくない理由や苦手な刺激を知ることで代替策がわかることがあります。
同じ悩みを持つ家庭の声
・「痛い」と訴えていたのに理解されないことが辛かったと打ち明けられた
・配慮してもらえたことで、本人が落ち着いた状態で通えるようになった
このような声が多いです。また、「理由が分かって、対処できる方法がある」このことだけでも、多くのご家庭が安心されています。
学校へはどう伝える?実践しやすい相談ステップ
STEP1|担任・養護教諭に“困りごと”を共有する
まずは「感覚過敏」という言葉を知っていただき理解いただくことが大切です。
そして「なんとなく嫌がる」ではなく、具体的に伝えることがポイントです。
・制服のどの部分がつらいのか
・朝どんな様子になるのか
・どの程度の支障があるのか
これらを「具体的に」伝えると理解されやすくなります。
学校へどう伝えればいいか迷うときは、感覚過敏研究所※が公開している『感覚過敏相談シート』をぜひ活用してください。専門的な視点で整理されているため、担任の先生や養護教諭の方ともスムーズに情報共有ができます。
※感覚過敏研究所:感覚過敏の当事者・家族を支援し、衣食住の課題解決に取り組む専門組織。カンコー学生服もその活動に賛同し、共同で「やさしいワイシャツ」を開発するなど、連携を深めています。
STEP2|校則内で可能な調整を一緒に考える
学校によって、以下のような対応が可能な場合があります。
・首元を少し緩めて着用する
・インナーを柔らかい素材へ変更する
・一時的に別のシャツ(体操服や私服など)を着る許可をもらう
STEP3|必要に応じて、スクールカウンセラーがサポート
学校側も生徒みんなに安心して学校に登校してほしいと思っています。安心して登校できる環境づくりの目的で、対話を進めるとスムーズです。
5. ご家庭で大切にしたいこと:お子さまのペースに合わせるヒント
感覚過敏のお子さまは、刺激に疲れやすいため、“少しずつ試すこと”でも負荷がかかりやすいのが特徴です。
刺激を避ける衣類選び
以下のような特徴を持つ、「制服に見えるけれど、肌に優しい工夫がされている服」を選ぶのはとても有効です。
・布が柔らかい
・縫い目が肌にあたってごろつかない
・タグがない、または外せる
・軽い・ムレにくい
着てみるときは“短時間”でOK
新しい服を試す際も、焦る必要はありません。
・始めは家の中で数分
・無理な日はやらない
・お子さまが安心できるタイミングで
感覚過敏は、その日の天候や体調でも感じ方が変わります。一喜一憂せず、ゆっくりで大丈夫です。
6. 制服メーカーだからこそ作れた「やさしいワイシャツ」という選択肢
制服を着るのがつらい、という一方で、「みんなと同じように制服を着てみたい。」と考えているお子さまも多いです。
肌に直接触れる服そのものを見直すことも、お子さまの安心に直結すると考え、私たちは制服メーカーとして、当事者の声に耳を傾け、一枚のシャツを開発しました。それが「やさしいワイシャツ」です。
肌に触れるストレスを極力なくすため、細部まで工夫されており、敏感なお子さまでも「着られる」と感じやすい服です。
やさしいワイシャツの特徴
・タグなし設計:タグのチクチクや違和感をゼロに
・フラット縫製:縫い目が肌にあたってごろつく不快感を避ける
・軽量で柔らかい生地:布の硬さや重さによる違和感を軽減
・首・袖まわりのゆとりあるパターン:締めつけ感を抑え、窮屈さを和らげる
・見た目は制服として自然なデザイン:学校にも相談しやすい




「これなら着られる」という声や、「ワイシャツを着た姿を初めてみることができた」、「本人のストレスがかなり減った」という保護者の声も届いています。
購入前に“試着できる”という安心感
さらにこのワイシャツは、有料ではありますが購入前に試着することが可能です。
・実際に肌に当てて、生地・縫製・着心地を確認できる
・写真や説明だけでは分かりにくい場合があるので、事前の試着で安心感が得られる
・「家で試着してから注文」「サイズ・違和感を確認してから本決定」といった使い方ができる
敏感肌向けのワイシャツは初めて検討、という方も多いでしょう。みんなが安心して学校に通うため、‘ご自宅で‘、‘お子さまとゆっくりと‘試してほしい、その思いでこのサービスを用意しました。ぜひまずは気軽にご試着ください。
子どもの“つらい”を軽くするための一枚
7. まとめ:大切なのは「お子さまの安心」を守ること
感覚過敏は“特性”であり、“問題”ではありません。苦しい服を無理に着せる必要はありません。できることはたくさんあります。
・学校に相談できる
・家庭で負担を減らす工夫ができる
・代わりに、肌に優しい制服を選ぶこともできる
お子さまが安心して学校生活を送れることこそが、最も大切なことです。 そのための一つの選択肢として、「やさしいワイシャツ」が、お子さまやあなたの力になれたら嬉しく思います。
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