2026.01.27 カンコーホームルーム 【Vol.240】中高生の生成AIの利用実態

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近年、GIGAスクール構想による1人1台端末の普及に加え、生成AI(ChatGPT、Google Geminiなど)の登場により、学校教育現場のデジタル化は新たなフェーズを迎えています。生成AIとは、文章、画像、動画、音声、アイデアなどを新たに生み出すことができる人工知能(AI)のことです。では、中学・高校生の生成AI利用は、現在どこまで進んでいるのでしょうか?今回は、全国の中学・高校生1,200人を対象に、生成AIの利用経験や使用シーン、学校生活における生成AIの使用用途について調査しました。

調査概要

  • 調査対象:全国の中学・高校生 1,200人
  • 調査方法:インターネットリサーチ
  • 実施時期:2026年1月

1.生成AIの利用経験

中学・高校生の生成AIの使用状況は、「よく使っている」(全体41.4%、中学生42.0%、高校生40.8%、男子36.0%、女子46.8%)、「たまに使っている」(全体39.7%、中学生38.3%、高校生41.0%、男子43.0%、女子36.3%)をあわせると、約8割の生徒が生成AIを使ったことがあると回答していました。性別でみると、女子は「よく使っている」という回答が約5割と、男子に比べて10ポイント強高くなっています。一方、男子は「たまに使っている」という回答が4割を超えて最も多く、性別による使用頻度に差がみられました。

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【図1】 あなたは、生成AIを使ったことはありますか。(単数回答)

2.生成AIの使用シーン

生成AIを利用している中学・高校生に、生成AIをどのような場面で使っているか聞いたところ、「勉強の調べもの」(全体73.7%、中学生74.1%、高校生73.3%、男子71.9%、女子75.4%)が最も多い結果になりました。続いて、「レポート・作文のヒント」(全体45.9%、中学生42.5%、高校生49.3%、男子45.8%、女子46.1%)、「趣味・遊び」(全体40.7%、中学生49.0%、高校生32.6%、男子39.9%、女子41.5%)、「相談・話し相手」(全体36.8%、中学生41.9%、高校生31.8%、男子23.0%、女子49.9%)という結果になり、学習用途に限らず、プライベートでの使用もみられました。特に女子では、「相談・話し相手」として生成AIを使用しているという回答が約半数を占めました。

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【図2】 生成AIを使う場面はいつですか。(複数回答)

3.学校生活における生成AIの使用用途

学校の授業や宿題などの課題に対しての生成AIの使い方として最も多かったのは、「考え方や構成のヒントをもらう」(全体63.0%、中学生62.4%、高校生63.5%、男子62.9%、女子63.1%)でした。中学生、高校生、男女いずれにおいても同様の傾向がみられ、学習支援ツールとして使用している実態がうかがえます。次に、「自分の文章を直してもらう」(全体39.3%、中学生38.0%、高校生40.5%、男子36.5%、女子41.9%)、「調べものなどの情報検索のみ」(全体27.1%、中学生31.1%、高校生23.2%、男子30.4%、女子24.0%)といった文章表現の確認や情報整理を目的とした使用がみられました。また、「最初から答えを全部出してもらう」(全体22.0%、中学生19.9%、高校生24.0%、男子20.5%、女子23.4%)という回答も約2割みられました。

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【図3】 学校の授業や宿題などの課題で、生成AIをどのような使い方をしていますか。(複数回答)

生成AIは、2022年11月に「ChatGPT」が公開されて、誰もが対話形式で高度な生成AIを使えるようになり、急速に社会へ浸透しました。これまでのAIが、分析や予測などが中心だったのに対し、生成AIは人との自然なコミュニケーション(対話)が可能であり、問いかけに応じた回答や提案を行うことができるのが特徴です。
今回、全国の中学・高校生1,200人を対象に調査した生成AIの使用状況では、「よく使っている」と「たまに使っている」をあわせると、中学・高校生の約8割が生成AIの利用経験があると回答していました。このことから、中学・高校生の間で生成AIが日常的なツールとして浸透していることが明らかになりました。特に女子は「よく使っている」(46.8%)という割合が半数近くを占め、生成AIの利用頻度の高さがうかがえます。さらに、生成AIの利用経験のある中学・高校生に生成AIをどのような場面で使っているか聞いたところ、「勉強の調べもの」(全体73.7%、中学生74.1%、高校生73.3%、男子71.9%、女子75.4%)が最も多く、続いて、「レポート・作文のヒント」、「趣味・遊び」、「相談・話し相手」など学習用に加えて、学習以外のことにも使用し、女子にいたっては2人に1人が生成AIを「相談・話し相手」(49.9%)として使用していることが明らかになりました。中学・高校生にとって生成AIは、単なる学習用・検索ツールを超え、自分の考えを整理したり、悩みを打ち明けたりする相手にもなっているようです。また、学校の授業や宿題などの課題に対しての生成AIの使い方は、「考え方や構成のヒントをもらう」(全体63.0%、中学生62.4%、高校生63.5%、男子62.9%、女子63.1%)が最も多く、次に、「自分の文章を直してもらう」、「調べものなどの情報検索のみ」といった学習補助ツールとして使用している様子がみられます。一方で、「最初から答えを全部出してもらう」(全体22.0%、中学生19.9%、高校生24.0%、男子20.5%、女子23.4%)という回答も約2割あり、生成AIを自ら考えるプロセスを省く手段として使っている生徒が一定数いることがわかりました。
生成AIは、学習した膨大なデータを元に思考を支援するためのツールとして、学校教育現場での活用や広がりが期待されています。しかし、自分自身で考える力が育ち難くなることや、誤った情報を生成する「ハルシネーション」といったリスクも指摘されています。今後は、生成AIに単に答えを出させるのではなく、生成AIとの対話を通じて、生徒たちが自ら考え、未来を切り拓く「自考力」を育む環境づくりが重要です。

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