2018.04.24 カンコーホームルーム 【Vol.147】 「理想の先生(2)」

理想の先生とは、どのような先生なのでしょうか?教育熱心な先生、優しい先生、厳しい先生、面白い先生・・・など、イメージする先生像は様々です。今回は、20~60代の社会人を対象に学校の先生に対するイメージと、学校の先生になってほしいと思う著名人について調査しました。
調査概要
- 調査対象:20~60代の男女 1,500人
- 調査方法:インターネットリサーチ
- 実施時期:2018年1月
1.学校の先生に対するイメージ評価
20~60代の社会人が思う学校の先生に対するイメージは、「とても良い」(9.5%)、「まあ良い」(34.5%)を合わせると半数近くが良い印象を持っているという結果になりました。しかし、「あまり良くない」(10.8%)、「悪い」(5.1%)という回答も1割を超えていました。
【図1】 学校の先生に対して、どのようなイメージを持っていますか。(単数回答)
2.イメージ評価の理由
学校の先生のイメージで、良いと回答した理由は、「生徒に向き合ってくれる」、「生徒の話を公平によく聞いてくれた」、「生徒に対して親身になってくれる先生が多かった」など、生徒への接し方が影響をしているようです。さらに、「生き方を学ぶことができたから」、「大いに学ぶ先生も多く、人格面でもいい影響を受けた」など、生徒の人生にも大きな影響を与えている先生が良い先生として評価されています。その一方で、先生のイメージが悪いと回答した理由は、「その場限りの対応」、「見て見ぬふり」、「いじめを受けた時、助けてくれなかった」など、教育者としての資質を疑うような理由もあげられました。
【表1】 学校の先生に対するイメージ理由。(自由回答)
3.学校の先生になってほしいと思う著名人(文化・芸能・スポーツなどの有名人)
男性部門の1位の「松岡修造」は、「熱血指導で頼もしい」、「生徒と真剣に向き合ってくれそう」という理由で圧倒的に支持されています。2位の「イチロー」は、「努力の大切さを身をもって伝えてくれそう」、「世界で通用する視野を伝えてくれる」という努力家であり、世界で活躍していることが理由として多くあげられました。3位の「明石家さんま」は、「面白い」、「楽しく授業が受けれそう」というユーモアのあるところが良いとされていました。
女性部門の1位は「天海祐希」は、「厳しくも優しく指導してくれそう」、「サバサバしている」など、かっこいい女性という点がトップの理由でした。2位の「吉田沙保里」は、「精神的にも強そうだから」「困難に立ち向かう術を教えてくれそう」といったメンタル面の強さが支持され、3位の「澤穂希」は、「リーダーシップで、クラスの雰囲気を良くしてくれそう」、「フロンティア精神に満ち溢れている」など、先駆者として牽引してくれそうという理由で選ばれていました。

【表2】 学校の先生になってほしいと思う著名人
(文化・芸能・スポーツなどの有名人)は誰ですか。(自由回答)
理想の先生は、時代とともに変化しています。2018年の調査では、スポーツ選手が理想の先生として男女ともに多く選ばれました。
今回、20~60代の社会人を対象にした学校の先生に対するイメージ調査では、「とても良い」(9.5%)、「まあ良い」(34.5%)を合わせると半数近くが良い印象を持っていることがわかりました。その理由は、「生徒に向き合ってくれる」、「生き方を学ぶことができたから」など、学生時代だけではなく、人生にも大きな影響を与えている先生が良い先生として評価されています。しかし、先生のイメージが悪いと回答では、「その場限りの対応」、「見て見ぬふり」、「いじめを受けた時、助けてくれなかった」など、教育者としての資質を疑うような理由もあげられました。また、理想の先生では、男性部門の1位「松岡修造」、2位「イチロー」、3位「明石家さんま」が選ばれ、女性部門の1位「天海祐希」、2位「吉田沙保里」、3位「澤穂希」といったトップアスリートが、指導面やリーダーシップ、メンタルの強さなどから上位にあげられています。
学校の先生は、生徒に対して基礎学力、社会のルールやマナー、道徳意識などを教育者として教えることはもとより、努力をすることの大切や、困難な場面でも諦めずにやりぬく力などを、先生自身の生き方を通じて生徒に育むことも今の時代には求められています。
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