2024.09.24 カンコーホームルーム 【Vol.224】学校行事の変化と意識
二学期は、文化祭や運動会・体育祭、遠足・校外学習、職場体験、修学旅行などの学校行事を予定している学校も多いようです。現在、学校では、新型コロナウイルス感染症の位置づけが2023年5月8日から季節性インフルエンザなどと同じ「5類」に移行して1年以上が経過し、学校行事も平常通り行われることが増えています。では、学校行事はコロナ禍※以前と変わらずに行われているのでしょうか?今回は、小学・中学・高校生の子どもを持つ親と小学・中学・高校の教師をあわせた3,000人を対象に、学校行事の変化、コロナ禍のときに中止や自粛になった学校行事、大切だと思う学校行事について調査しました。
※コロナ禍:国内で初めて感染者が確認されてから2020年1月~2023年5月までの新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行までの期間
調査概要
- 調査対象:小学・中学・高校生の子どもを持つ親1,800人
小学・中学・高校に勤務する教師 1,200人
をあわせた3,000人 - 調査方法:インターネットリサーチ
- 実施時期:2024年7月
1.学校行事の変化
コロナ禍以前と比べた学校行事の変化は、「学校行事の規模が縮小した」(42.5%)、「学校行事の種類が減った」(18.7%)、「学校行事の期間・日数が少なくなった」(6.9%)をあわせると、学校行事の7割近くに変化が表れているようです。「学校行事の変化はない」(19.6%)という回答は約2割でした。
2.コロナ禍のときに中止や自粛になった学校行事
コロナ禍のときに中止や自粛になった学校行事は、「運動会・体育祭」(44.3%)が最も多く、続いて「遠足・校外学習」(40.2%)、「授業参観」(39.4%)、「修学旅行」(34.2%)、「合唱コンクール」(30.3%)、「学園祭・文化祭」(28.2%)など、心身の健全な発達や体力を向上させることなどを目的した行事や、遠足・旅行・集団宿泊的行事、文化や芸術に親しむことなどを目的にした文化・学芸的行事の中止や自粛があげられました。一方、「入学式」(17.4%)、「始業式」(15.7%)、「終業式」(14.7%)、「卒業式」(14.5%)といった儀式的行事は、中止や自粛は2割弱にとどまりました。
3.大切だと思う学校行事
学校生活で最も大切だと思う学校行事は、「卒業式」(親21.2%、教師50.6%)、「修学旅行」(親25.9%、教師7.8%)という結果で、教師の約半数は卒業式が最も大切とし、親は修学旅行が最も大切な学校行事だと回答し、親と教師が重要視する学校行事に違いがみられました。
文部科学省の学習指導要領において、学校行事は「儀式的行事」「文化・学芸的行事」「健康安全・体育的行事」「遠足・旅行・集団宿泊的行事」「勤労生産・奉仕的行事」の5つに分類されています。これらの複数の学校行事を通じて、集団活動への参加による集団の一員としての自覚を深め、公共の精神を養い、望ましい人間関係の形成や、協力してよりよい学校生活を築こうとする自主的、実践的な態度を育てることが目標とされています。
今回、小学・中学・高校生の子どもを持つ親(1,800人)と、小学・中学・高校に勤務する教師(1,200人)をあわせた3,000人を対象にした調査では、コロナ禍以前と比べた学校行事の変化は、「学校行事の規模が縮小した」「学校行事の種類が減った」、「学校行事の期間・日数が少なくなった」をあわせると、学校行事の7割近くに変化が出ていると回答し、「学校行事の変化はない」という回答は約2割でした。コロナ禍のときに中止や自粛になった学校行事は、「運動会・体育祭」(44.3%)、「遠足・校外学習」(40.2%)、「授業参観」(39.4%)、「修学旅行」(34.2%)、「合唱コンクール」(30.3%)、「学園祭・文化祭」(28.2%)などの健康安全・体育的行事、遠足・旅行・集団宿泊的行事、文化・学芸的行事が多くあげられました。一方、「入学式」「始業式」「終業式」「卒業式」などの儀式的行事は、中止や自粛は2割弱にとどまりました。親と教師それぞれが子どもの学校生活で最も大切だと思う学校行事は、親は「修学旅行」(親25.9%、教師7.8%)、教師は「卒業式」(親21.2%、教師50.6%)がトップで親と教師が最も重要視する学校行事に違いもあるようです。
コロナ禍では、社会も大きく変化し、子どもたちの学校生活も制限され、学校行事や部活動などの中止・規模の縮小を実施することが余儀なくされました。そして今、コロナ禍を経て学校行事も平常通り行われることが増え、学校生活の楽しみが戻ってきたようです。学校行事の重要性を再認識し、机の上以外の学びや体験による子どもの成長や学校生活の充実などが期待されています。
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