2019.05.28 カンコーホームルーム 【Vol.160】 「中高生のSDGsに関する意識」

fig_160_illust.jpg

最近、「SDGs(エス・ディー・ジーズ)」という言葉がメディアに取り上げられる機会が増えています。「SDGs」は、持続可能な世界を実現するための17のゴールと169のターゲットから構成され、地球上の誰一人として取り残さないことを基本的な理念としていますが、言葉を初めて聞く、内容がよくわからないという人も多いのではないでしょうか?今回は中高生の「SDGs」の認知度や関心度、社会貢献に対する意識ついて調査しました。

調査概要

  • 調査対象:全国の中高校生の男女 1,000人
  • 調査方法:インターネットリサーチ
  • 実施時期:2019年3月

1.「SDGs」の認知度

全国の中高生にSDGs(持続可能な開発目標)という言葉を知っているか聞いたところ、高校生は「知っている」(6.6%)、「聞いたことはあるが内容は知らない」(19.6%)をあわせると認知度は2割を超えています。中学生は「知っている」(4.8%)、「聞いたことはあるが内容は知らない」(13.6%)をあわせると認知度は2割に満たないという状況でした。

fig_160_01.jpg

【図1】 あなたは、SDGs(持続可能な開発目標)という言葉を知っていますか。(単数回答)

2.「SDGs」の関心度

SDGs(持続可能な開発目標)の17の目標で関心のある目標は、「3.すべての人に健康と福祉を(あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を推進する)」(21.1%)、「2.飢餓をゼロに(飢餓に終止符を打ち、食料の安定確保と栄養状態の改善を達成するとともに、持続可能な農業を推進する)」(19.1%)、「1.貧困をなくそう(あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ)」(16.1%)という目標が上位に選ばれました。また、「特にない」(42.6%)という回答が最も多いという結果になりました。

fig_160_02.jpg

【図2】 SDGs(持続可能な開発目標)の17の目標のうち、あなたが関心のある目標は何ですか。(複数回答)

3.社会貢献への意向

中高生の社会貢献への意向は、社会貢献をしたいと「思う」(74.6%)、「思わない」(25.4%)という結果となり、社会貢献をしたいと思っている中高生は7割を超えました。

fig_160_03.jpg

【図3】 あなたは、社会貢献したいと思いますか。(単数回答)

SDGs(エス・ディー・ジーズ)とは、「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称で、2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2016年から2030年までの国際目標です。
今回、全国の中高校生を対象にSDGs(持続可能な開発目標)の認知度を調べたところ、高校生は「知っている」(6.6%)、中学生は「知っている」(4.8%)という状況で、SDGsについて内容まで知っているという中高生は非常に少ないという結果になりました。また、SDGs(持続可能な開発目標)の17の目標で関心のある目標は、「3.すべての人に健康と福祉を」、「2.飢餓をゼロに」、「1.貧困をなくそう」などが選ばれましたが、目標への関心は「特にない」(42.6%)という回答が最も多く、SDGs(持続可能な開発目標)の関心の低さがうかがえました。一方で、社会貢献をしたいと「思う」という回答は7割を超えていて、社会のために貢献できることがあれば何かをしたいと思っている中高生は多いようです。
中高生のSDGs(持続可能な開発目標)の認知度や関心度は非常に低い状態です。しかし、社会全体をみると、環境省や外務省など省庁の動きとともに、SDGs達成に向けた優れた取り組みを提案する29の自治体が「SDGs未来都市」として選定されたり、学校の授業や入試などでもSDGs課題が取り上げられたりしていることから、学校教育現場においての注目は年々高まっているようです。国際目標と言うと遠い話のように感じますが、国際的な視野を持ち、課題を知り、持続可能な社会を形成していくために、一人一人が自分でできることにチャレンジすることが期待されています。

pdf_b.png 当サイトのPDFをご覧にいただくには、最新のAdobe Readerが必要です。こちらのバナーよりご用意ください。

【Vol.230】小中高生の保護者が体操服に求めること

2025.03.25 カンコーホームルーム 入学準備品の1つに「体操服」があります。体操服は、ジャージ上下(長袖ジャケット・長ズボン)、ハーフパンツ、半袖シャツなどのアイテムがあり、体育以外の学校生活でこれらのアイテムを着用する機会もあることから、制服と同様に学校着として位置付けられています。では、小学・中学・高校生の子どもを持つ保護者は、体操服にどのようなことを求めているのでしょうか?今回は、小学・中学・高校生の子どもを持つ保護者2,400人を対象に、子どもが体操服を着るシーン、体操服で気になること、体操服で重視することを調査しました。

【Vol.229】学校制服・体操服のリユースに関する意識

2025.02.25 カンコーホームルーム 卒業や成長で着られなくなった学校制服・体操服のリユース(再利用)があります。リユース商品の入手先は、知人・友人、学校のバザー・お譲り会、リユースショップ、インターネットなどの通信販売サイトなどのほか、SNSなどを使った個人間取引もあるようです。では、小学・中学・高校生の子どもを持つ保護者は、学校制服・体操服のリユースをどのように感じているのでしょうか?今回は、小学・中学・高校生の子どもを持つ保護者2,400人を対象に、学校制服・体操服のリユースについての印象や利用意向、環境に配慮した学校制服・体操服の印象について調査しました。

  • 【Vol.228】学校教育でのデジタル端末利用の状況

    2025.01.28 カンコーホームルーム 近年、学校教育のICT・デジタル化が進んでいます。その背景に、子どもたちが1人1台のデジタル端末(タブレット・ノートパソコン・クロームブック・iPadなど)を利用した授業があります。では、小学・中学・高校生の子どもを持つ保護者は、学校教育でのデジタル端末利用ついてどのように思っているのでしょうか?今回は、小学・中学・高校生の子どもを持つ保護者2,400人を対象に、学校の授業におけるデジタル端末の利用状況と、デジタル端末を使った授業の評価とその理由について調査しました。
  • 【Vol.227】2025年大阪・関西万博への関心度

    2024.12.31 カンコーホームルーム 2025年、日本で大阪・関西万博が開催されます。万博は、世界中からたくさんの人やモノが集まる一大イベントで、地球規模のさまざまな課題に取り組むために、世界各地から英知が集まる場として、世界的に注目されています。では、小学・中学・高校生の子どもを持つ保護者は、万博についてどのように思っているのでしょうか?今回は、小学・中学・高校生の子どもを持つ保護者2,400人を対象に、万博の認知度と、子どもの来場意向について調査しました。
  • 【Vol.226】学校行事と「学校制服の必要性」

    2024.11.26 カンコーホームルーム 学校行事において卒業式・入学式は学校生活の節目となり、保護者が参加する学校行事の1つです。そして、保護者は母親や父親のどちらか1人だけが参加するのでなく、両親が揃って式典に出席したり、祖父母や兄弟姉妹、親戚が参加したりするケースもみられます。では、中学・高校の卒業式・入学式の保護者の出席者はどのような状況でしょうか?今回は、中学・高校に勤務する教師800人を対象に、卒業式・入学式の出席者の状況、学校制服があるとよいときについて調査しました。