2017.12.26 カンコーホームルーム 【Vol.143】 「世代別の制服の着用タイプ」
近年、日本の学校制服は海外でも人気です。現在のような学校制服は明治・大正時代の洋装化が進み、日本の繊維・縫製の技術力によって浸透しました。学校制服を着ていたという人は多いようですが、年代によって着ていた制服のタイプに違いはあるのでしょうか。今回は、10~60代を対象に小学・中学・高校のときの制服の着用の有無と、高校のときの制服のタイプついて調査しました。
調査概要
- 調査対象:10~60代の男女 1,800人
- 調査方法:インターネットリサーチ
- 実施時期:2017年7月
1.制服の着用状況
10~60代の男女を対象に学校制服の着用状況を確認したところ、小学校で「制服を着ていた」(20.3%)という回答は2割でしたが、中学校は「制服を着ていた」(94.5%)、高校は「制服を着ていた」(88.6%)という回答で多くの人が制服を着用していたと回答しています。
2.高校の制服のタイプ(男子)
高校のときに着ていた制服のタイプは、男性60代は「詰襟(学ラン)」(96.2%)が圧倒的に多く、男性50代は「詰襟(学ラン)」(88.5%)、男性40代は「詰襟(学ラン)」(80.6%)と、40代以上は詰襟(学ラン)の着用が多いという結果になりました。一方、男性30代以下は「ブレザー」の着用が半数近くなり、詰襟(学ラン)とブレザーの割合が同じくらいになります。
3.高校の制服のタイプ(女子)
女性が高校のときに着ていた制服のタイプは、女性60代は「スーツ」(46.0%)、「セーラー」(28.1%)、「ブレザー」(14.4%)という割合でスーツタイプが多いという結果でした。女性10代では「ブレザー」(64.9%)が最も多くなり、女性30代以下はブレザーの割合が多くなり、スーツの着用は少なくなります。「その他」では、イートンやワンピースなどの着用がみられました。
文部科学省の平成29年度学校基本調査(速報値)によると、高等学校の数は4,907校です。その高校の多くで様々な制服が着用されています。
今回、10~60代の男女を対象に学校制服の着用状況を調査したところ、高校で「制服を着ていた」(88.6%)という回答が約9割という結果になりました。高校のときに着ていた制服のタイプは、40代を境に男女共に違いがみられ、男性40代以上は「詰襟(学ラン)」の着用が8割以上と多く、女性40代以上は「スーツ」の着用が4割以上と多くなります。また、30代以下では男女共に「ブレザー」の割合が多くなります。この背景には、昭和50年代から平成初めに制服のモデルチェンジを行い、全国の高校でブレザー化が加速したことがうかがえます。
現在のような洋装の学校制服が誕生して100年が過ぎようとしています。明治・大正・昭和・平成という時代を経て、制服のタイプやデザインは時代によって着用されている制服のタイプは変化しています。
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