2017.10.31 カンコーホームルーム 【Vol.141】 「学校教育改革への期待」
子どもたちが身につけるべき能力とは?2020年度に小学校から順次実施される次期学習指導要領は、中学校は2021年度、高校は2022年度以降に実施される予定です。では、今、学校教育には何を求められているのでしょうか?今回、10~60代の男女1,800人を対象に、2020年の学習指導要領改訂の認知状況や、学校教育の課題・関心事、学校の魅力・特長について調査しました。
調査概要
- 調査対象:全国の10~60代の男女 1,800人
- 調査方法:インターネットリサーチ
- 実施時期:2017年7月
1.学習指導要領改訂の認知状況(全体)
学習指導要領が2020年に改訂されることについて、10~60代の男女を対象に認知状況を確認したところ、「知っている」(18.0%)という回答は2割に届かず、「知らない」(82.0%)人が多いようです。
2.学習指導要領改訂の認知状況(性年代別)
性年代別にみると、男性10代は「知っている」(36.0%)という回答が10~60代の男女の中で最も多く、次に、男性20代は「知っている」(24.0%)、女性10代は「知っている」(23.3%)という回答が2割を超えています。
3.学校教育の課題・関心事
学校教育の課題やご関心は、「いじめ」(51.8%)が圧倒的に多く、過半数を超えています。続いて、「教員のモラル」(33.8%)、「不登校」(31.2%)、「部活動・クラブ指導」(30.0%)、「モンスターペアレント」(27.3%)、「道徳教育」(23.9%)など多岐に渡りました。
4.学校の魅力・特長
学校の魅力・特長の内容は、「教育方針・理念がしっかりしている」(44.5%)、「教育設備・環境が整っている」(36.6%)、「歴史・伝統がある」(36.0%)、「生徒の雰囲気が良い」(33.9%)、「教育内容・コースに特色がある」(32.0%)、「学校の評判・イメージが良い」(31.7%)、「クラブ・部活動が充実している」(31.5%)が上位にあげられました。
社会の加速度的な変化の中、2030年代に大人になる子どもたちの65%は今は存在していない職業に就くという予測もあります。そのような時代を背景に子どもたちの学習環境も変化しています。
今回、10~60代の男女を対象に、学習指導要領が2020年に改訂されることについての認知状況を調査したところ、全年代平均では「知っている」(18.0%)という回答は2割以下と少ない状態です。性年代別にみると、男性10代は「知っている」(36.0%)という回答が10~60代の男女の中で最も多く、女性10代も「知っている」(23.3%)という回答が多いことから、10代は学習指導要領が改訂されることへの認識が他の年代に比べて高いことがわかりました。学校教育の課題やご関心は、「いじめ」(51.8%)が最も多く、次に、「教員のモラル」、「不登校」、「部活動・クラブ指導」が3割を超えていて、学力に関すること以外のことが上位あげられていました。学校の魅力・特長として認識している内容は、「教育方針・理念がしっかりしている」(44.5%)がトップで、「教育設備・環境が整っている」、「教育内容・コースに特色がある」が3割以上で、その学校で何を学べるかが重視されています。
次期学習指導要領では、2030年代に社会人となる今の子どもたちが学校で何を学ぶべきなのかを示しています。社会の加速度的な変化を受け止め、将来予測が難しい社会の中でも、未来を創り出していくために必要な資質・能力を育む学校教育が期待されています。
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