2014.03.25 カンコーホームルーム 【Vol.98】「学校の先生」
子どものなりたい職業の1つに「学校の先生」があります。学校の先生は、子どもが成長する過程の中で、家族以外に毎日学校で会う身近な大人であり、子どもの成長に欠かせない知識や経験を与えてくれる存在と言えます。今回は小中高校の教員を対象に、自身が教師になりたいと思った時期や、教師になって良かったと思うことについて調査しました。
調査概要
- 調査対象:小中高校の教員2,000人
- 調査方法:インターネットリサーチ
- 実施時期:2014年2月
1.教師になりたいと思った時期(全体)
現在学校に勤務している小中高校の教員が、教師になりたいと思った時期は、全体では「大学生の頃」(31.0%)が最も多く、次に、「高校生の頃」(21.3%)、「中学生の頃」(19.1%)、「小学生の頃」(17.0%)という結果になりました。
2.教師になりたいと思った時期(学校教員別)
教師になりたいと思った時期を学校教員別でみると、小学校教員は「小学生の頃」(27.6%)に教師になりたいと思ったという回答が最も多くなり、中学校教員は「中学生の頃」(26.4%)、高校教員は「高校生の頃」(25.1%)が「大学生の頃」の次に多くなり、小中高校それぞれの在学中になりたいと思ったときの学校の先生になったという回答も2割以上ありました。
3.教師になって良かったこと
教師になって良かったと思うときは、「子どもの笑顔を見たとき」(20代女性・小学校教員)、「子どもの成長のために力になれたと感じられたとき」(40代男性・小学校教員)、「生徒から頼りにされたとき」(30代女性・中学校教員)といった毎日の学校生活で、教え子の笑顔や成長を感じたときがあげられました。また、「生徒が進路実現し、巣立っていくとき」(30代女性・高校教員)、「卒業後、教え子が訪ねてくれたとき」(50代男性・中学校教員)など、卒業後も教え子の成長を通じて、教師になって良かったと思うことがあるという声がありました。
学校を卒業した後も、母校を訪ねたり、同窓会を開いたり、先生と連絡を取り合うなど、学生時代の学校の先生と交流が続いているという話があります。
今回の調査では、現在小中高校に勤務する学校の先生が、教師になりたいと思った時期は、「大学生の頃」という回答が約3割でした。学校教員別でみると、現在小学校に勤務している小学校教員は「小学生の頃」(27.6%)、中学校教員は「中学生の頃」(26.4%)、高校教員は「高校生の頃」(25.1%)という回答が増え、自身が学校に通っていたときの教師の影響を受けて、教師を志し、教師になったという人も少なくないようです。そして、実際に教師になって良かったと思うときは、「子どもの笑顔を見たとき」、「子どもの成長のために力になれたと感じられたとき」、「生徒から頼りにされたとき」、「子どもと感動を共有できたとき」など、学校生活の中で、教え子の笑顔や成長を感じたときが多くあげられていることから、教師になって良かったと思うことは『教え子』が起点となっていることが多いようです。また、「卒業後、教え子が訪ねてくれたとき」、「大人になった教え子と飲めるとき」、「教え子から自分も先生になりたいと言われたとき」など、卒業後も教え子の成長を通じて、教師になって良かったと実感している先生もいらっしゃるようです。
子どもにとって「学校の先生」は人生を左右する存在であり、学校の先生にとって「教え子」は在学中も卒業してからも、教師になって良かったと思う原動力となっているようです。
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