2011.08.30 カンコーホームルーム 【Vol.67】「学校の環境取り組み調査」

節電やサマータイムといった環境に配慮した生活が注目される今、学校ではどのような環境に対する取り組みをしているのでしょうか。今回は、環境モデル都市として、教育環境整備に積極的に取り組んでいる京都市の小中高校の学校内の環境活動と環境教育への課題を伺いました。

調査概要

  • 調査対象:京都市内の小中高校31校
  • 調査方法:郵送アンケートリサーチ
  • 実施時期:2011年5月

学校内の環境活動

京都市の小中高校における環境への取り組みは、中学・高校は「ゴミの分別回収」が83.3%、小学校は「節電・節水の実施」が76.9%と最も多くなります。このほか、小学校では、「地下水や雨水の利用」「環境教育・授業の推進」が7割近く行われています。また、中学・高校では、「体操服・制服のリサイクル」を半数の学校が行っていると回答しています。

【図1】貴校の環境活動(エコ活動)には、どのような内容がございますか?(複数回答)

「環境教育・授業の推進」で困っていること

小学校の環境教育・授業の推進について、「外部講師・出張授業実施企業などの手配」を44.4%の学校が困っていると回答しており、次いで「環境に関する専門知識」「費用(講師派遣やテキスト作成代)」を困っているという結果になりました。

【図2】「環境教育・授業の推進」について、お困りの点はございますか?(複数回答)

環境モデル都市・京都では、多くの小中高校で環境取り組みが行われています。
今回、調査協力いただいた京都市内の小中高校では、学校内の環境活動として、「ゴミの分別回収」、「節電・節水の実施」を多くの学校で実施されていました。また、「環境教育・授業の推進」については、小学校の約7割が環境活動として位置付け取り組んでいると回答していますが、「外部講師・出張授業実施企業などの手配」、「環境に関する専門知識」、「費用(講師派遣やテキスト作成代)」といった環境教育・授業の運営に苦慮されている先生方もいらっしゃるようです。
制服や体操服は、1着を長く着ることができるので、ゴミの削減に繋がったり、ものを大切にするという心を養うことができたりします。更に、ペットボトルをリサイクルして作った制服や循環型リサイクルの体操服を採用される学校も登場し、子どもたちが日常的に環境保護への意識を高めることができるという面から、環境教育の「身近な教材」として注目されています。
企業のみならず一般家庭にも節電が呼びかけられる今、学校が環境・エネルギー教育の発信拠点になるとともに、地域における地球温暖化対策の推進・啓発の先導的な役割を果たすことが期待されています。制服や体操服を通してエコ活動を考えてみてはいかがでしょうか。

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