2022.11.02 生徒向けコラム 海外の制服を調べてみよう!アメリカや韓国などの制服はどうなっているのか?
学校制服は、日本の多くの学校で採用され、機能性や耐久性の高い様々なタイプが展開されています。
デザイン性を重視したおしゃれな制服も次々と登場し、学校選びのポイントにもなっています。日本人にとって身近な制服ですが、世界の国々にも、同じような制服はあるのでしょうか?
今回は、まず学校制服のよいところを解説し、そして海外の学校の制服についてご紹介します。
学校制服のよいところって、どんなところ?
日本では、多くの中学校、高校が取り入れている制服。「みんな同じ服装で個性を表現しにくい」といった意見もありますが、「制服は必要」との声が多いのも事実です。では、学校制服のよさとはどこにあるのでしょうか。
まず、よいところとして挙げられるのは、「毎日の服装に悩まなくていい」「どこの学校の生徒か見分けがつきやすい」「服装による個人差がでない(平等である)」「経済的である(私服をたくさん買わなくていい)」ということでしょう。
また、制服を着ることで「学生らしさや、所属する学校の生徒であるという自覚が芽生える」「公私の区別がつきやすい」といったこともメリットといえます。
さらに、独自のカラーやコンセプトを制服に取り入れることで、学校のイメージを作る役割もあるのです。
海外の制服はどうなっているの?
日本の学校制服は、ブレザーにシャツ、スカートやスラックス、またセーラー服や詰襟(学ラン)が一般的です。色も、黒や濃紺、深緑色といった落ち着いた色合いが主流です。近年では、ジェンダーの観点から女子生徒もスラックスの選択ができるようになってきています。
海外でも制服を導入している学校は多く、その国独自のデザインや伝統的な民族衣装を採用しているところもあります。
ここでは、12カ国の制服事情についてご紹介します。それぞれ、どのような特徴があるのでしょうか。
制服が浸透しつつある!?自由の国「アメリカ」
アメリカの学校といえば、海外ドラマや映画の影響から、服装は自由なイメージがあるのではないでしょうか。たしかに、かつてのアメリカで制服を導入しているのは限られた私立学校だけで、メジャーではありませんでした。しかし、1990年代に起こった、生徒が学校に着てきた高級ジャケットをめぐる殺人事件をきっかけに、経済格差に起因する盗難やいじめトラブルを防ぐ観点から、制服を導入する学校が増えています。
アメリカの制服の色やスタイルは様々で、安全で学生として好ましいとされる考えのもと、定められています。制服がない学校では、基本的に服装は自由とされていますが、学校生活にふさわしい服として、ドレスコード(服装規定)が設けられています。
たとえば、露出の多い服装や、好ましくない言葉・イラストの入った服装を禁止しているところもあるようです。
アメリカは自由の国といわれるだけあり、ある程度規制しつつも、個人を尊重した教育を重要視しているようです。
ジャージが普段の制服!?「中国」
中国には、小学校から高校まで制服があり「校服」といいます。「校服」は日本の制服とは大きく異なり、ほとんどが、体育の授業で着るようなジャージ風のもので、夏服と冬服があります。
校服は、リーズナブルで洗濯がしやすく、貧困家庭でも負担になりにくいメリットがあります。
多彩な制服デザインで若者を魅了する「韓国」
韓国の中高生の制服は、ブレザースタイルが主流です。
最近では、韓国の「ファッション」といってもいいほど、デザイン性が向上し、青や黄色、ピンク、またその色合いを組み合わせたチェック柄など、カラフルな制服が登場しています。
サイズ感にも特徴があり、男子はすらっと足が長く見えるような細身のスラックス、女子は日本よりも丈の短い、ボックスプリーツやタイトスカートなどが多いようです。
白の伝統衣装アオザイが印象的な「ベトナム」
ベトナムでは小学校から高校まで制服があります。小学校では私服中心で、週に数回だけ制服を着用して登校するようです。
中学生は、男女とも白いシャツに赤いスカーフを首に巻き、下は男子がスラックス 、女子はスラックスまたはスカート、ワンピース、といったスタイルが多く、女子高校生の制服として、白を基本としたアオザイを採用しているところもあるようです。
アオザイは、シルエットの美しい上衣と、ゆったりとした太めのパンツ(クアン)が印象的なベトナムの伝統衣装のことです。
バッグや靴下、靴は自由で、好きな色や形のバッグ、スニーカー、サンダルなどでおしゃれを楽しめます。
制服が活動や曜日ごとに異なる「タイ」
タイでは公立学校、私立学校を問わず、小学校から大学まで制服があります。
基本のスタイルは、男子は高校生まで白いシャツに、黒や茶系の半ズボン、女子は白シャツに黒っぽい紺のスカートといったシンプルなものです。
また、タイは、活動内容や曜日ごとに学校へ着ていく制服が異なります。
たとえば、白いシャツに半ズボン、スカートの基本の制服スタイルを着ていく日があれば、体育の授業の日は体操服、ボーイスカウト・ガールスカウトの日には緑や茶色の制服、赤十字活動では真っ青な制服、習慣によって民族衣装、タイの特別な仏教の日には白い制服を着用します。
また、学校で着替える習慣はあまりないようで、指定の服を着用して登校するようです。
高校生になると、ロードー(志願制の軍事教科)がある男子は迷彩柄の制服が加わる場合もあります。
色使いがユニークな制服「インド」
インドでも制服は小学校から高校まで、ほとんどの学校にあります。
シャツの色は白、水色、赤色など、さまざまです。下は、男子は長ズボン、女子はスカートのようです。学校によっては、女子の制服に「サルワール・カミーズ」を採用しているところもあります。
サルワール・カミーズは、シャツである「カミーズ」、長ズボンの「サルワール」とショールである「ドゥパッタ」をセットで着用する南アジアの民族衣装です。
学年ごとに公立学校の制服の色が決まっている「インドネシア」
インドネシアでも小学校から高校まで制服があるのが一般的です。
特徴的なのは、小学校、中学校、高校ごとに、全国的に公立学校の制服の色が決まっていることです。上は共通して白いシャツですが、小学校は赤色、中学校は紺色、高校は青みがかった灰色となっています。
また、制服はタイと同じように曜日ごとに異なるものを着用します。
たとえば、白いシャツにスラックス、スカートの日、また、プラムカの制服だったり、バティック(インドネシアの伝統的な衣装)のシャツを着る日だったり、イスラム教徒の礼拝があるときは、白い制服を着用します。
そのほか、イスラム教徒の女子生徒は、ヒジャブ(女性が髪の毛や身体を覆う布)を被っています。
制服がない国「スイス」
スイスでは、私立学校のエリート校だけに制服があるといわれ、基本的に、生徒はTシャツやジーンズ、ジャージなど自由な服装で授業を受けられます。
また、服装だけでなく、髪型やバック、化粧なども自由とされているため、ピアスを開けたり、好きな色に髪を染めたりしている生徒もいます。
なかには、ジーンズなどカジュアルすぎる服装を禁止している学校もあります。
服装は自由の国「フランス」
フランスでも、スイスと同じように一部の私立学校以外、幼稚園から高校まで制服を着用する学校はほとんどありません。
2018年に経済格差をわかりにくくする目的で、フランスの公立小学校で初めて制服を導入したという報道がありましたが、ポロシャツやシャツ、ネクタイなどのトップスだけで、ボトムスは自由なようです。
帽子も制服の一部「オーストラリア」
オーストラリアでは、公立学校・私立学校を問わず、ほとんどの小学校から高校まで制服があります。
色やデザインは、学校によってさまざま。男子はシャツやポロシャツに半ズボン(冬は長ズボン)、女子はワンピースやシャツにキュロットスカート(スカートのように見えるパンツ)、などが一般的で、冬にはトレーナーやセーター、ブレザーなどが加わります。
なかでも他の国と異なるのは、帽子も制服の一部としていることでしょう。
オーストラリアでは紫外線が強く、皮膚がん予防の観点から、屋外での活動にはつば付きの帽子の着用が義務付けられています。
女子もスラックスが選べる学校がある「イギリス」
イギリスでも多くの学校に制服があります。
中高生はブレザータイプで、女子は無地の灰色か、黒色、濃紺のスカート、男子も同じく暗めのスラックスが主流です。また男女ともに、常時ネクタイをつける場合もあります。男女関係なくスラックスを選べるところもあるようです。
まとめ
制服は、機能性や経済性を兼ね備えたものであり、学生としての自覚や学校への帰属意識をもたらすなど、多くの意味をもちます。世界中の国々も同様で、それぞれの国の社会的背景や歴史、思想に基づいて、特色をもった制服が存在しているようです。制服を知ることで、その国の文化を垣間見るきっかけにもなります。気になる国があったら、ぜひ調べてみてくださいね。意外な発見があるかもしれません。
海外の制服を調べてみよう!アメリカや韓国などの制服はどうなっているのか?
2022.11.02 生徒向けコラム 学校制服は、日本の多くの学校で採用され、機能性や耐久性の高い様々な タイプ が展開されています。 デザイン性を重視したおしゃれな制服も次々と登場し 、学校選びのポイントにもなっています。日本人にとって身近な制服ですが、世界の国々にも、同じような制服はあるのでしょうか? 今回は、まず学校制服のよいところを解説し、そして海外の学校の制服についてご紹介します。
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