2024.03.26 カンコーホームルーム 【Vol.218】高校生の自転車通学時のヘルメット着用状況
改正道路交通法の施行により、2023年4月1日から年齢にかかわらず自転車利用者のヘルメット着用が努力義務化されました。努力義務とは、「ヘルメット着用に努めなければならない」というものであって義務ではないため、ヘルメットを着用しなくても違反に対する罰則は定められてはいません。では、高校生の自転車通学時のヘルメット着用はどのような状況なのでしょうか?今回は、全国の高校生を対象に、自転車乗車時のヘルメット着用の努力義務化の認知状況、ヘルメット着用の有無、ヘルメット着用時に気にすることを調査しました。
調査概要
- 調査対象:全国の自転車通学をしている高校生 627人
- 調査方法:インターネットリサーチ
- 実施時期:2024年1月
1.自転車乗車時のヘルメット着用の努力義務化の認知状況
自転車乗車時のヘルメット着用の努力義務化の認知状況は、「知っている」(92.3%)という結果で、自転車通学をしている高校生の9割以上が、改正道路交通法の施行により、自転車利用者のヘルメット着用が努力義務化されていること知っていると回答していました。
2.自転車乗用時のヘルメット着用の有無
自転車乗用時のヘルメットの着用については、「いつも着用している」(15.3%)と「たまに着用している」(9.6%)をあわせると4人に1人がヘルメットをいつも~たまに着用していると回答しています。一方で、「着用していない」(66.0%)という回答は6割を超え、自転車通学時にヘルメットを着用していない高校生は3人に2人の割合で存在しています。
3.ヘルメット着用時に気にすること
自転車用のヘルメットで気にしていることは、「デザイン」(男子高校生41.8%、女子高校生58.2%)が男女共に最も多く、次に「色」(男子高校生34.1%、女子高校生37.6%)、「安全性」(男子高校生38.8%、女子高校生31.0%)という回答が多くみられました。また、女子高校生は「髪型が崩れにくい」(男子高校生21.2%、女子高校生49.8%)が男子高校生に比べて30ポイント近く気にするという回答が多くなりました。
4月から自転車通学をスタートする場合、どんなヘルメットを購入したらよいか迷うこともあるかもしれません。自転車用のヘルメット選びでは、ファッション性だけでなく、しっかりと後頭部まで頭を保護するサイズの合ったものや、長時間装着しても痛くならない軽いものや通気性のよいものなどのほかに、自転車用ヘルメットの安全基準をクリアしたSGマーク付きなどもポイントになります。
今回、全国の自転車通学をしている高校生627人を対象にした調査では、2023年4月1日の改正道路交通法の施行に伴い、自転車利用者のヘルメット着用が努力義務化されたことを「知っている」という回答は9割を超えていましたが、自転車通学時にヘルメットを「いつも着用している」(15.3%)という回答は2割に満たないという状況でした。一方で、「着用していない」(66.0%)という回答は6割を超え、自転車通学時にヘルメットを着用していない高校生が多いという結果がうかがえます。また、自転車用のヘルメットで気にしていることは、「デザイン」(男子高校生41.8%、女子高校生58.2%)、「色」(男子高校生34.1%、女子高校生37.6%)が多く、見た目を気にする高校生は多く、続いて「安全性」(男子高校生38.8%、女子高校生31.0%)というヘルメットを着用することで安全性を高める役割が重視されていました。女子高校生は男子高校生に比べて、「デザイン」「色」「髪型が崩れにくい」など、ファッション性を重視する傾向が強いようです。
警察庁交通局の『令和5年における交通事故の発生状況について』の発表によると、自転車乗車中の交通死亡事故の約半数が「頭部」を損傷し、うち約9割がヘルメット非着用という状況のようです。自転車は中学・高校生が毎日の通学にも利用する身近な乗り物ですが、それだけ交通事故のリスクも潜んでいると言えます。ヘルメットを着用することで「安全性」が高まることは誰もが理解していますが、高校生は「安全性」だけでなく「ファッション性」も満たすヘルメットを求めているようです。
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