2022.11.29 カンコーホームルーム 【Vol.202】学生時代に流行っていた制服の着崩し(2)

fig_202_illust.jpg

学校制服の着崩しは、昭和のツッパリブームや平成のコギャルブームなど、その時代のファッションや世相を反映して変化しています。では、今までどのような着崩しが流行っていたのでしょうか?今回は、10~60代の男女1,200人を対象に学生時代の制服の着崩しの有無や理由、年代別に流行った制服の着崩しについて調査しました。

調査概要

  • 調査対象:全国の10~60代の男女 1,200人
  • 調査方法:インターネットリサーチ
  • 実施時期:2022年6月

1.制服の着崩しの有無

10~60代の男女を対象に、学生時代の制服着崩しの有無を尋ねたところ、全体平均では制服を着崩して着ていた経験が「ある」(45.8%)と回答した人は半数以下であったのに対し、年代別にみると、30代は着崩し経験が「ある」(56.5%)という回答が全体平均に比べ10ポイント以上高いという結果になりました。

fig_202_01.jpg

【図1】 あなた自身、学生時代に制服を着崩して着ていた経験はありますか。(単数回答)

2.制服の着崩し理由

制服を着崩して着ていたと回答した549名の着崩しの理由は、「流行だったから」(40代=54.6%、30代=51.3%)が多く、次に、「おしゃれのため」、「皆がしていたから」、「スタイルをよく見せるため」でした。

fig_202_02.jpg

【図2】 あなたが、制服を着崩して着ていた理由は何ですか。(複数回答)

3.学生時代に流行った制服の着崩し

年代別の学生時代に流行った制服の着崩しは、10代~40代は「スカートを超ミニにする」が上位でしたが、50代・60代になると「くるぶし丈の長いスカート」が上位にランクインしていました。また、「スカートの下にジャージを穿く」という着崩しは10代~30代であり、「ルーズソックス」は、30代・40代の流行としてランクインし、「ズボンをずらして腰パンにする」は20代・30代でみられました。

fig_202_03.jpg

【図3】あなたの学生時代に流行った制服の着崩しは、何ですか。(複数回答)

日本で初めて学校制服が誕生したのは明治時代です。それから大正・昭和・平成・令和と時代は変わり、短ラン・長ラン・ボンタンが流行ったり、くるぶし丈の長いスカートが流行ったかと思えば、スカートのベルト部分を何重にも折り曲げてスカートを短くすることが流行ったり、スカートの下にジャージなどのズボンを穿く「はにわスタイル」が登場するなどしています。
今回、全国の10~60代の男女1,200人を対象に、学生時代の制服の着崩し状況を尋ねたところ、全体平均では制服を着崩して着ていた経験が「ある」(45.8%)という回答であったのに対し、30代の着崩し経験が「ある」(56.5%)という回答は半数を超えて最も多く着崩しをしていた年代であるという結果になりました。制服を着崩して着る理由については、「流行だったから」、「おしゃれのため」、「皆がしていたから」、「スタイルをよく見せるため」という回答が多く、「学校や大人への反発」という回答はいずれの年代も1割に満たない状態で、着崩しはファッションや皆と同じようにしたいという気持ちが大きいようです。また、学生時代に流行った制服の着崩しの内容については、10代~40代は「スカートを超ミニにする」という回答が多いのに対し、50代・60代は「くるぶし丈の長いスカート」が多く、年代別の違いが顕著に表れています。「スカートの下にジャージを穿く」という着崩しは10代~30代の上位にあり、「ルーズソックス」は、30代・40代の独自の流行としてランクインし、「ズボンをずらして腰パンにする」は20代・30代で多く、制服の着崩しといっても時代によって違いや傾向がみられました。
近年は、一昔前ほど過度な着崩しをする生徒が少なくなったと言われています。背景には、制服が多様化して着崩しをする必要性がなくなったり、生徒自身も「着崩しすぎるとかわいくない」という価値観に変化したりしているようです。

pdf_b.png 当サイトのPDFをご覧にいただくには、最新のAdobe Readerが必要です。こちらのバナーよりご用意ください。

fig_218_illust.jpg

【Vol.218】高校生の自転車通学時のヘルメット着用状況

2024.03.26 カンコーホームルーム 改正道路交通法の施行により、2023年4月1日から年齢にかかわらず自転車利用者のヘルメット着用が努力義務化されました。努力義務とは、「ヘルメット着用に努めなければならない」というものであって義務ではないため、ヘルメットを着用しなくても違反に対する罰則は定められてはいません。では、高校生の自転車通学時のヘルメット着用はどのような状況なのでしょうか?今回は、全国の高校生を対象に、自転車乗車時のヘルメット着用の努力義務化の認知状況、ヘルメット着用の有無、ヘルメット着用時に気にすることを調査しました。

fig_217_illust.jpg

【Vol.217】卒業後の制服とエコ意識

2024.02.27 カンコーホームルーム 卒業式が終わると、卒業生は制服を着ることがなくなります。制服は学生生活の長い時間を共に過ごした思い出が詰まった服なので、着る機会がなくなっても手放すことを躊躇する人も少なくないようです。では、卒業後の着なくなった制服はどのようにしているのでしょうか?今回は、全国の高校生を対象に、中学校で着用していた制服タイプ、卒業後の制服、制服を通じたエコ意識について調査しました。

  • fig_216_illust.jpg

    【Vol.216】中高生の着用制服と着たい制服タイプ

    2024.01.30 カンコーホームルーム 学校制服は、スクールアイデンティティ(SI)を表現し、生徒が着たくなるデザインや快適性、長時間着続けても耐久性に優れ丈夫でお手入れが簡単にできるものなど、時代とともに進化しています。そして、詰襟、セーラー服、ブレザー、スーツなど、様々なタイプがあります。では現在、中高生はどのようなタイプの学校制服を着ているのでしょうか?今回は、全国の中学・高校に通う男女1,200人を対象に、着用している制服のタイプ、着たい制服のタイプとその理由について調査しました。
  • fig_215_illust.jpg

    【Vol.215】中高生が考える「学校制服の必要性」

    2023.12.26 カンコーホームルーム 受験・進学のときに気になることの1つに学校制服があります。学校制服は、学校毎にデザインや色・形・生地・仕様などが異なり、「憧れの○○学校の制服」や「あの制服を着たいから、この学校を受験する」という声もあるほどに中高生にとって関心の高いアイテムのようです。では現在、制服を着ている中高生は学校制服について、どのように思っているのでしょうか?今回は、全国の中学・高校に通う男女1,200人を対象に、学校制服の必要性、学校制服の良い点や必要だと思うことについて調査しました。
  • fig_214_illust.jpg

    【Vol.214】女子中高生の制服アイテムへの着用意向

    2023.11.28 カンコーホームルーム 近年、ジェンダーレス制服として、女子生徒の制服に「スラックス」を導入する学校が増えています。女子制服のパンツスタイル(スラックス)は、1990年代から冬の寒さ対策や自転車通学に適しているという理由から学校制服に採用されていましたが、現在は防寒対策・自転車通学以外の利点なども注目されています。では、女子中高生自身は女子制服のパンツスタイル(スラックス)をどのように感じているのでしょうか?今回は、全国の女子中学・高校生600人を対象に女子制服のパンツスタイル(スラックス)の印象、スカートとパンツスタイル(スラックス)の着用意向、リボンとネクタイの着用意向について調査しました。