2022.08.30 カンコーホームルーム 【Vol.199】 中高生の夏制服と温暖化対策
日本の夏は、高温多湿が特徴です。さらに、ここ数年は地球温暖化の影響で夏の暑さは耐え難い状況です。昔と気候が大きく変わる中、大人は『クールビズ』(夏場の冷房時の室温を28℃で快適に過ごせる軽装や取り組み)が定着しましたが、子どもたちの制服に『クールビズ』は取り入れられないものでしょうか。今回は、中高生の夏制服の『クールビズ』導入の賛否や、夏制服で良いと思うスタイル、夏制服にあると良い機能・特徴などを調査しました。
調査概要
- 調査対象:全国の中学・高校生 1,200人
- 調査方法:インターネットリサーチ
- 実施時期:2022年7月
1.夏制服の『クールビズ』導入の賛否
全国の中高生を対象に、学校の夏制服の『クールビズ』導入について、どのように思うかを尋ねたところ、「賛成」(66.7%)という回答が最も多く、「反対」(1.1%)はほとんどいない状況です。また、「賛成とも反対とも、どちらとも言えない」(32.3%)は約3割という結果でした。
2.夏制服の『クールビズ』として、良いと思うスタイル
学校の夏制服の『クールビズ』として、良いと思うスタイルは、「ノーネクタイ(ネクタイ・リボンをしない)」(41.8%)が4割を超え、次に、「Tシャツ」(34.3%)、「ポロシャツ」(33.9%)とシャツに対するスタイルがあげられました。続いて、「ハーフパンツ(膝が出ているズボン)」(20.0%)、「ノースリーブ(肩が出ている服)」(5.7%)などの軽装がみられました。
3.夏制服にあると良い機能・特徴
学校の夏制服にあったら良いと思う機能・特徴は、「通気性」(77.5%)、「吸汗・速乾」(65.1%)、「防臭・抗菌」(61.1%)が多く、空気を通しやすい衣類にすることで暑さや蒸れを改善したり、汗を吸収して素早く乾くことや、細菌の増殖を制御することで悪臭を抑えたりする機能・特徴が夏制服にあると良いと回答されています。続いて、「紫外線カット」(46.6%)、「汚れが目立たない、つきにくい」(43.0%)、「汚れが落ちやすい」(42.6%)、「肌触りの良さ」(40.5%)、「透け防止」(40.3%)、「温度調節」(37.7%)などがあげられました。
今、世界中で発生している猛暑や集中豪雨などは、地球温暖化が原因とされています。地球温暖化とは、人間の活動で排出されるCO2(二酸化炭素)などの温室効果ガスによって、地球の自然環境や生態系が変化・破壊され、異常気象を引き起こすものです。この温室効果ガス削減のため、日本では2005年から地球温暖化対策の一環として『クールビズ』を推進し、企業のクールビズスタイルは定着しています。
今回、全国の中学・高校生1,200人を対象に、学校の夏制服の『クールビズ』導入意向を調査したところ、「賛成」(66.7%)という回答が7割近くみられ、中高生が考える夏制服の『クールビズ』に良いと思うスタイルは、「ノーネクタイ(ネクタイ・リボンをしない)」(41.8%)、「Tシャツ」(34.3%)、「ポロシャツ」(33.9%)、「ハーフパンツ(膝が出ているズボン)」(20.0%)、「ノースリーブ(肩が出ている服)」(5.7%)などの軽装があげられました。また、夏制服にあったら良いと思う機能・特徴は、「通気性」(77.5%)、「吸汗・速乾」(65.1%)、「防臭・抗菌」(61.1%)という回答が多く、衣服内の蒸れや汗のベタつきや嫌な臭いの発生などを気にして改善したいと思っている中高生が多いことがうかがえました。
学校制服では、着ることで涼しい・暖かいなどの快適環境をつくる機能制服も登場しています。このような機能制服は、着用する生徒自身が快適に過ごせるようにするだけではなく、エアコンの使い過ぎなどを抑制して、身近な制服を通じて地球温暖化対策の一助となることも期待されています。
【Vol.226】学校行事と「学校制服の必要性」
2024.11.26 カンコーホームルーム 学校行事において卒業式・入学式は学校生活の節目となり、保護者が参加する学校行事の1つです。そして、保護者は母親や父親のどちらか1人だけが参加するのでなく、両親が揃って式典に出席したり、祖父母や兄弟姉妹、親戚が参加したりするケースもみられます。では、中学・高校の卒業式・入学式の保護者の出席者はどのような状況でしょうか?今回は、中学・高校に勤務する教師800人を対象に、卒業式・入学式の出席者の状況、学校制服があるとよいときについて調査しました。
【Vol.225】学校制服の購入方法の変化
2024.10.29 カンコーホームルーム 新入学準備として制服購入を検討し始める時期になりました。制服の購入方法は、生徒と保護者が学校や販売店などに赴いて、採寸・試着を行う方法が一般的でした。しかし、ここ数年は、インターネットの普及やデジタル化が浸透し、人工知能(AI)技術の発達も加わり、学校制服の採寸や買い方が変化しています。では、最近の制服はどのように購入されているのでしょうか?今回は、中学・高校生の子どもを持つ親1,200人を対象に、デジタル採寸※の認知・利用意向、制服の試着・採寸の必要性、新入学時の制服購入場所の利用意向について調査しました。
-
【Vol.224】学校行事の変化と意識
2024.09.24 カンコーホームルーム 二学期は、文化祭や運動会・体育祭、遠足・校外学習、職場体験、修学旅行などの学校行事を予定している学校も多いようです。現在、学校では、新型コロナウイルス感染症の位置づけが2023年5月8日から季節性インフルエンザなどと同じ「5類」に移行して1年以上が経過し、学校行事も平常通り行われることが増えています。では、学校行事はコロナ禍※以前と変わらずに行われているのでしょうか?今回は、小学・中学・高校生の子どもを持つ親と小学・中学・高校の教師をあわせた3,000人を対象に、学校行事の変化、コロナ禍のときに中止や自粛になった学校行事、大切だと思う学校行事について調査しました。 -
【Vol.223】親が思う子どもの夏休みの必要性
2024.08.27 カンコーホームルーム 8月下旬になると長い夏休みが終わって、通学する子どもの姿を目にするようになります。学校の夏休みは、地域や学校によって開始時期や終了時期、日数には違いがありますが、30日~40日程度の長い期間を夏休みとしている学校が多いようです。では、小中高生の子どもを持つ親は夏休みについて、どのように思っているのでしょうか?今回は、夏休みに入る7月に小学・中学・高校生の子どもを持つ親を対象に、夏休みの必要性とその理由、子どもの夏休みの予定を調査しました。 -
【Vol.222】制服の成長機能の利用状況
2024.07.30 カンコーホームルーム 小学校高学年から中学校の期間は、子どもの「成長期」にあたり成長が著しい時期でもあります。このことから中学校の入学時に着ていた制服を秋になって着ようとしたら、小さくなっていて(子どもが成長して大きくなって)着られなくなったということもあるようです。そのようなサイズアウトを少なくするために、成長を予測して入学時には少し大きめの制服を購入したり、『成長機能』※が備わった制服を選んだりするなどの対策があります。では、『成長機能』が付いた制服を利用している中学生はどれほどいるのでしょうか?今回は、高校1年生の子どもを持つ保護者に、中学校でお子様が着用していた制服のタイプ、制服の成長機能の有無と内容、中学校での成長機能の使用状況について調査しました。 ※成長機能とは、成長に対応してサイズアップができる制服の仕様・機能です。