2022.06.28 カンコーホームルーム 【Vol.197】世代別の中学校の制服タイプ

中学校の制服といえば、男子は「詰襟(学ラン)」、女子は「セーラー服」という制服タイプをイメージする人も多いと思いますが、近年、男女共に「ブレザー」タイプの制服にデザイン変更をする中学校が増えています。では、昔と比べて中学校の制服は変化しているのでしょうか。今回は、10~60代の男女1,200人を対象に小学・中学・高校のときの制服の着用の有無と、中学時代に着ていた制服タイプについて調査しました。
調査概要
- 調査対象:全国の10~60代の男女 1,200人
- 調査方法:インターネットリサーチ
- 実施時期:2022年6月
1.制服の着用状況
10~60代の男女を対象に学校制服の着用状況は、小学校で「制服を着ていた」(27.8%)という回答は3割に満たない状況でしたが、中学校は「制服を着ていた」(94.0%)、高校は「制服を着ていた」(90.8%)という状況で多くの人が中学校・高校で制服を着用していたと回答しています。その中でも、中学校での制服着用率は最も高く大半の人が制服を着用しています。
【図1】 小中高校生のとき、学校制服を着ていましたか。(単数回答)
2.中学校の制服のタイプ(男子)
10~60代の男性が中学校のときに着ていた制服のタイプは、全体平均では「詰襟(学ラン)」(81.1%)が多いという結果になりました。年代別にみると、男性60代は「詰襟(学ラン)」(99.0%)、男性50代は「詰襟(学ラン)」(95.5%)、男性40代は「詰襟(学ラン)」(83.9%)と、40代以上は詰襟(学ラン)の着用が多い傾向です。詰襟(学ラン)の着用が少ない世代は、男性20代の「詰襟(学ラン)」(63.3%)で「ブレザー」(30.6%)が約3割になり、男性30代以下はブレザーの着用率が2~3割程度に増加しています。
【図2】 中学校のときの制服のタイプは、何でしたか。(単数回答)
3.中学校の制服のタイプ(女子)
10~60代の女性が中学校のときに着ていた制服のタイプは、全体平均では「セーラー服」(53.5%)が5割を超えて最も多く、残り半数近くが「ブレザー」(25.5%)、「スーツ」(15.3%)などのジャケットを着用するタイプでした。年代別にみると、女性60代は「セーラー服」(66.7%)が最も多く、30代以上はセーラー服の着用は5割を超えています。一方、20代以下では、女性10代は「セーラー服」(45.2%)、「ブレザー」(44.1%)という結果で、セーラー服とブレザーの割合が同じくらいになります。
【図3】 中学校のときの制服のタイプは、何でしたか。(単数回答)
制服のブレザー化の動きは、性の多様性への配慮という観点から全国的で広がっています。特に、中学校では、性差の出やすい「詰襟(学ラン)」、「セーラー服」の学校が多かったため、性別を問わず着ることのできる「ブレザー」タイプの制服を選択する中学校が増えているようです。
今回、全国の10~60代の男女1,200人を対象に、小中高校での学校制服の着用状況を調査したところ、小学校で「制服を着ていた」という回答は3割に満たない状況でしたが、中学校・高校は「制服を着ていた」という回答は9割を超えていました。10~60代の男性が中学校のときに着ていた制服のタイプは、全体平均では「詰襟(学ラン)」(81.1%)が圧倒的に多く、年代別にみると、詰襟(学ラン)の着用は、男性60代は「詰襟(学ラン)」(99.0%)、男性50代は「詰襟(学ラン)」(95.5%)、男性40代は「詰襟(学ラン)」(83.9%)と、40代以上は詰襟(学ラン)の着用は8~9割以上を占めていますが、男性30代以下は詰襟(学ラン)の着用は6~7割程度に減少し、ブレザーの着用率が2~3割程度に増加しています。また、10~60代の女性が中学校のときに着ていた制服のタイプは、全体平均では「セーラー服」(53.5%)が過半数を超えて最も多い結果となりましたが、「ブレザー」(25.5%)と「スーツ」(15.3%)などのジャケットを着用する制服タイプも4割程度みられました。年代別にみると、女性60代は「セーラー服」(66.7%)が最も多く、30~50代はセーラー服の着用は5割程度になり、20代以下では、女性10代は「セーラー服」(45.2%)、「ブレザー」(44.1%)という結果で、セーラー服とブレザーの割合が同じくらいになります。中学校の制服は、詰襟(学ラン)とセーラー服という制服タイプが主流ですが、若い世代での中学校制服のブレザー化が進んでいると言えます。
学校制服では、ブレザー自体も進化し、家庭の洗濯機で洗えるタイプや、男女でほとんどシルエットが変わらないタイプや、性の多様性への配慮からブレザー化と同時に性別に関係なくスカートとスラックスのどちらも選べるようにする学校もみられます。時代の変化とともに時代に合った制服が求められています。
【Vol.230】小中高生の保護者が体操服に求めること
2025.03.25 カンコーホームルーム 入学準備品の1つに「体操服」があります。体操服は、ジャージ上下(長袖ジャケット・長ズボン)、ハーフパンツ、半袖シャツなどのアイテムがあり、体育以外の学校生活でこれらのアイテムを着用する機会もあることから、制服と同様に学校着として位置付けられています。では、小学・中学・高校生の子どもを持つ保護者は、体操服にどのようなことを求めているのでしょうか?今回は、小学・中学・高校生の子どもを持つ保護者2,400人を対象に、子どもが体操服を着るシーン、体操服で気になること、体操服で重視することを調査しました。
【Vol.229】学校制服・体操服のリユースに関する意識
2025.02.25 カンコーホームルーム 卒業や成長で着られなくなった学校制服・体操服のリユース(再利用)があります。リユース商品の入手先は、知人・友人、学校のバザー・お譲り会、リユースショップ、インターネットなどの通信販売サイトなどのほか、SNSなどを使った個人間取引もあるようです。では、小学・中学・高校生の子どもを持つ保護者は、学校制服・体操服のリユースをどのように感じているのでしょうか?今回は、小学・中学・高校生の子どもを持つ保護者2,400人を対象に、学校制服・体操服のリユースについての印象や利用意向、環境に配慮した学校制服・体操服の印象について調査しました。
-
【Vol.228】学校教育でのデジタル端末利用の状況
2025.01.28 カンコーホームルーム 近年、学校教育のICT・デジタル化が進んでいます。その背景に、子どもたちが1人1台のデジタル端末(タブレット・ノートパソコン・クロームブック・iPadなど)を利用した授業があります。では、小学・中学・高校生の子どもを持つ保護者は、学校教育でのデジタル端末利用ついてどのように思っているのでしょうか?今回は、小学・中学・高校生の子どもを持つ保護者2,400人を対象に、学校の授業におけるデジタル端末の利用状況と、デジタル端末を使った授業の評価とその理由について調査しました。 -
【Vol.227】2025年大阪・関西万博への関心度
2024.12.31 カンコーホームルーム 2025年、日本で大阪・関西万博が開催されます。万博は、世界中からたくさんの人やモノが集まる一大イベントで、地球規模のさまざまな課題に取り組むために、世界各地から英知が集まる場として、世界的に注目されています。では、小学・中学・高校生の子どもを持つ保護者は、万博についてどのように思っているのでしょうか?今回は、小学・中学・高校生の子どもを持つ保護者2,400人を対象に、万博の認知度と、子どもの来場意向について調査しました。 -
【Vol.226】学校行事と「学校制服の必要性」
2024.11.26 カンコーホームルーム 学校行事において卒業式・入学式は学校生活の節目となり、保護者が参加する学校行事の1つです。そして、保護者は母親や父親のどちらか1人だけが参加するのでなく、両親が揃って式典に出席したり、祖父母や兄弟姉妹、親戚が参加したりするケースもみられます。では、中学・高校の卒業式・入学式の保護者の出席者はどのような状況でしょうか?今回は、中学・高校に勤務する教師800人を対象に、卒業式・入学式の出席者の状況、学校制服があるとよいときについて調査しました。