2020.03.31 カンコーホームルーム 【Vol.170】「卒業式で泣いたことのある先生」
卒業式は、学生生活の最後の晴れ舞台です。毎日のように会っていたクラスメイトや先生と会えなくなるという寂しさや楽しかった思い出などを振り返って、卒業式に涙を流す児童・生徒も少なくはないようですが、卒業生を送り出す先生はどのような思いなのでしょうか?今回は、全国の小中高校の教員300人を対象に、卒業式で泣いた経験の有無や泣いた理由などについて調査しました。
調査概要
- 調査対象:全国の小中高校の教員300人
- 調査方法:インターネットリサーチ
- 実施時期:2020年2月
1.卒業学年の担任の経験有無
全国の小中高校に勤務する20~50代の教員を対象に、学校を卒業する学年の担任をした経験の有無を尋ねたところ、全体では「卒業学年の担任をしたことが、ある」(83.3%)が8割を超え、50代では「卒業学年の担任をしたことが、ある」(93.1%)と年齢が高いほど卒業学年の担任の経験者は多いようです。
2.卒業式で泣いた経験の有無
学校を卒業する学年の担任をした経験のある教員の中で、自身が担任をする児童・生徒の卒業式で泣いた経験の有無は、20代は「卒業式で泣いたことが、ある」(84.5%)と最も多く、次に30代の「卒業式で泣いたことが、ある」(78.0%)と若い世代ほど、卒業式で泣いている教員が多いという結果になりました。
3.卒業式で泣いた理由
卒業式で泣いた理由は、「3年間担任した生徒の成長を見ることができたから」、「入学からの成長を思い浮かべて自然に涙がこみ上げた」、「問題ある生徒ばかりで手がかかった分、可愛かったので」など、児童・生徒の成長を感じたことが理由としてあげられました。また、「答辞で、サプライズの合唱が用意されていた」、「卒業式中にサプライズで感謝の気持ちを伝えられたから」など、児童・生徒からのサプライズや感謝の気持ちに感動したことなども泣いた理由としてあげられました。
今年は、「新型コロナウイルス感染症」の発生によって、学校が休校になったり、卒業式の出席者を最小限にしたりするなど、異例の卒業式となった学校も多かったようです。
今回、全国の小中高校の教員を対象に、卒業学年の担任の経験有無を尋ねたところ、8割以上の教員が卒業学年を担任した経験があると回答していました。卒業学年の担任の経験がある教師の中で、教え子の卒業式で泣いた経験のある教員は、20代が「卒業式で泣いたことが、ある」(84.5%)と最も多く、次に30代の「卒業式で泣いたことが、ある」(78.0%)と若い世代ほど、卒業式で泣いている傾向がみられます。その泣いた理由としては、「3年間担任した生徒の成長を見ることができたから」や「卒業式中にサプライズで感謝の気持ちを伝えられたから」など、児童・生徒の成長を実感し、その児童・生徒からの感謝の気持ちに触れたときなどがあげられました。
教師の卒業式で流す涙は、児童・生徒がいかに充実した学生生活を過ごすことができたかの証であるようです。学校というかけがえのない場で、子どもたちは希望に満ちた未来に向かって成長してほしいものです。
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