2025.08.26 カンコーホームルーム 【Vol.235】中学・高校の夏制服で良いと思うスタイル

夏休みが終わり、新学期がスタートする時期になりました。まだまだ暑い日が続く中、子どもたちの通学風景では、日傘や帽子などの熱中症対策グッズの使用に加え、ハーフパンツ(膝が出るくらいの丈のズボン)を着用している生徒の姿も目にします。では、暑い夏を少しでも涼しく快適に過ごすために、全国の学校ではどのような夏制服が採用されているのでしょうか?今回は、全国の中学・高校の教員1,400人を対象に、現在採用している夏制服のタイプ、夏制服で良いと思うスタイル、ハーフパンツ制服の採用意向について調査しました。
調査概要
- 調査対象:全国の中学・高校の教員 1,400人
- 調査方法:インターネットリサーチ
- 実施時期:2025年7月
1.現在採用している夏制服のタイプ
中学・高校で採用されている夏制服のタイプは、男子は「カッターシャツで裾を中に入れるタイプ」(56.9%)、「ポロシャツ」(46.9%)が多く、女子は「ブラウス・シャツで裾を中に入れるタイプ」(45.2%)、「ポロシャツ」(44.2%)が多いという結果になりました。男女共に、シャツの裾をスラックスやスカートに入れるタックインのスタイルが半数近くを占めていますが、ポロシャツやシャツの裾を外に出すタックアウトのスタイルもみられます。

【図1】 あなたがお勤めの学校の夏制服は、どのようなタイプですか。
複数タイプがある場合は、あてはまるものすべてお答えください。(複数回答)
2.夏制服で良いと思うスタイル
中学・高校の教員が、クールビズや熱中症対策に良いと思う生徒の夏制服のスタイルは、「ポロシャツ」(全体63.0%、中学校65.7%、高校60.6%)が最も多く、次いで、「ノーネクタイ(ネクタイ・リボンをしない)」(全体43.7%、中学校41.7%、高校45.5%)、「ハーフパンツ(膝が出るくらいの丈のズボン)」(全体31.4%、中学校37.8%、高校25.8%)といった軽快なスタイルが良いと回答しています。学校別にみると、中学校では、「制服ではなく体操服を着る」(全体28.6%、中学校43.0%、高校16.1%)、「帽子・キャップ」(全体25.6%、中学校33.2%、高校18.9%)などの回答も、高校に比べて多くみられました。

【図2】 学校の夏制服で、クールビズや熱中症対策に良いと思うスタイルはありますか。(複数回答)
3.ハーフパンツ制服の採用意向
夏制服で男女共にハーフパンツ(膝が出るくらいの丈のズボン)を採用することについて、「とても良い」(全体28.4%、中学校36.1%、高校21.6%)と「やや良い」(全体40.9%、中学校41.5%、高校40.3%)をあわせると、全体の約7割、中学校では約8割の教員が良いと回答していました。

【図3】 学校の夏制服で、男女共にハーフパンツ(膝が出るくらいの丈のズボン)を
採用することについて、どのように思いますか。(単数回答)
夏の暑さが厳しさを増す中、学校の夏制服も変化しています。通気性を良くするため、シャツの裾をズボンやスカートに入れないタックアウトタイプのシャツやポロシャツ、ノーネクタイなどが広く採用されています。また、ここ数年では、クールビズや熱中症対策の一環として夏制服にハーフパンツ(膝が出るくらいの丈のズボン)を取り入れる中学・高校もみられます。
今回、全国の中学・高校の教員1,400人を対象に行った調査では、男子の夏制服は「カッターシャツで裾を中に入れるタイプ」(56.9%)と「ポロシャツ」(46.9%)が多く、女子の夏制服は「ブラウス・シャツで裾を中に入れるタイプ」(45.2%)と「ポロシャツ」(44.2%)が多いという結果になりました。また、ポロシャツやシャツの裾を外に出すタックアウトスタイルもみられます。夏制服で良いと思うスタイルについては、「ポロシャツ」(全体63.0%、中学校65.7%、高校60.6%)が最も多く、次いで、「ノーネクタイ(ネクタイ・リボンをしない)」、「ハーフパンツ(膝が出るくらいの丈のズボン)」、「制服ではなく体操服を着る」、「帽子・キャップ」などがあげられました。夏制服スタイルで人気の高かった「ハーフパンツ」の採用については、「とても良い」(全体28.4%、中学校36.1%、高校21.6%)と「やや良い」(全体40.9%、中学校41.5%、高校40.3%)をあわせると、全体の約7割が肯定的でした。また、中学校では約8割の教員がハーフパンツの採用について良いと回答しており、ポロシャツとハーフパンツという組み合わせが夏制服として好意的に受け止められているようです。
近年、夏の暑さ対策として、夏制服にポロシャツやハーフパンツを取り入れる学校が徐々に増えています。これらのスタイルは、クールビズや熱中症対策としてだけでなく、多様性への配慮から男女共通のデザインにできる点も導入メリットとして注目されているようです。
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