2020.02.25 カンコーホームルーム 【Vol.169】「学校の感染症への対策」

冬になると、風邪やインフルエンザやノロウィルスなど様々な感染症が流行します。今年は特に「新型コロナウイルス感染症」の発生によって、感染症への予防に注目が高まっています。では、学校はどのような感染症への対策を行っているのでしょうか?今回は、全国の小中高校の教員300人を対象に、学校での感染症の流行の状況、学校での感染症の予防・対策の有無やその内容について調査しました。
調査概要
- 調査対象:全国の小中高校の教員300人
- 調査方法:インターネットリサーチ
- 実施時期:2020年2月
1.学校での感染症の流行状況
全国の小中高校に勤務する教員を対象に、学校での感染症の流行状況を尋ねたところ、「流行している」(22.0%)、「あまり流行していない」(53.3%)、「まったく流行していない」(24.7%)という結果で、感染症が流行している学校は約2割でした。

【図1】 あなたの勤務する学校で感染症は、流行っていますか。(単数回答)
2.学校での感染症の予防・対策の有無
学校での感染症の予防・対策の有無は、「感染症の予防・対策をしている」(85.3%)という状況で、感染症の予防・対策をしている学校が多くみられました。

【図2】 感染症の予防・対策は、学校で行っていますか。(単数回答)
3.学校での感染症の予防・対策の内容
感染症の予防・対策をしていると回答した学校の取り組み内容は、「手洗い」(94.5%)が最も多く、次に、「教室の換気」(86.3%)、「うがい」(85.5%)、「マスクの着用」(69.5%)、「アルコール消毒液の設置」(62.9%)という回答が半数を超えました。また、「人が集まる行事・授業の自粛」(13.3%)、「課外活動・遠足・旅行などの自粛」(2.3%)といった“自粛”という行動も予防・対策としてあげられました。

【図3】 あなたの勤務する学校で取り組んでいる感染症の予防・対策は、どのような内容ですか。(複数回答)
多くの児童・生徒が集まる学校という場所での感染や蔓延を防ぐために、学校では様々な取り組みや工夫をしているようです。
今回、全国の小中高校の教員を対象に、学校での感染症の流行状況を尋ねたところ、2020年2月時点で感染症が学校で流行しているという回答は約2割で、例年に比べて少ない印象ではありました。学校での感染症の予防・対策は、「感染症の予防・対策をしている」(85.3%)という学校が多く、その感染症の予防・対策の内容は、「手洗い」、「教室の換気」、「うがい」、「マスクの着用」、「アルコール消毒液の設置」という回答が半数を超えています。更に、「人が集まる行事・授業の自粛」、「課外活動・遠足・旅行などの自粛」といった人と人が接触しないような工夫も施している学校もみられました。
空気が乾燥し、気温が低くなる冬季は、感染症が増える季節でもあります。感染症に打ち勝つには、環境面の予防・対策に加えて、日頃から感染症に負けない健康な体を維持することも大切です。
【Vol.238】学校教育現場の課題
2025.11.25 カンコーホームルーム 学校は、子どもたちの未来を育むための学びの場です。現代の学校教育現場では、社会環境の急激な変化に伴い、知識や技能に加えて、社会性や心身の発達を促す総合的な教育活動を担う「教師」の役割が、以前にも増して重要になっています。では、学校教育現場の課題について、教員自身はどのように感じているのでしょうか?今回は、全国の中学・高校の教員1,400人を対象に、教師の仕事へのやりがいと大変さ、教師の仕事の負担や困り事の内容、学校教育現場の課題について調査しました。
【Vol.237】部活動の必要性と地域移行の現状
2025.10.28 カンコーホームルーム 日本では長年、部活動は学校教育の一環として行われてきました。中学・高校における部活動は、スポーツや文化・芸術の技術を高めることだけではなく、学級や学年の垣根を越えた集団の中で、生徒の人間的な成長や社会性・協調性を育む課外活動です。では、中学・高校の部活動は現在どのような状態にあるのでしょうか?今回は、全国の中学・高校の教員1,400人を対象に、部活動の必要性、部活動の地域移行の導入状況、部活動の地域移行の課題について調査しました。
-
【Vol.236】中学・高校生の学校選びのポイント
2025.09.30 カンコーホームルーム 中学・高校受験では、自分の個性や学力に見合う学校かどうか、校風や教育理念、授業内容や部活動、進路実績などの情報を収集・検討して、最終的に受験校を決定することが重要です。では、中学・高校生は志望校を考える際、どのような情報を必要としているのでしょうか?今回は、全国の中学・高校生1,200人を対象に、進学時に知りたい情報、学校情報の入手方法、進学先の制服への関心度について調査しました。 -
【Vol.235】中学・高校の夏制服で良いと思うスタイル
2025.08.26 カンコーホームルーム 夏休みが終わり、新学期がスタートする時期になりました。まだまだ暑い日が続く中、子どもたちの通学風景では、日傘や帽子などの熱中症対策グッズの使用に加え、ハーフパンツ(膝が出るくらいの丈のズボン)を着用している生徒の姿も目にします。では、暑い夏を少しでも涼しく快適に過ごすために、全国の学校ではどのような夏制服が採用されているのでしょうか?今回は、全国の中学・高校の教員1,400人を対象に、現在採用している夏制服のタイプ、夏制服で良いと思うスタイル、ハーフパンツ制服の採用意向について調査しました。 -
【Vol.234】学校における熱中症対策
2025.07.29 カンコーホームルーム 総務省消防庁が発表している熱中症による救急搬送人員(5月~9月累計)をみると、調査が開始された2008年以降、熱中症の発生は増加の一途をたどっています。特に、2024年は97,578人と過去最多を記録し、熱中症の発生が深刻な社会問題となっています。では、学校における熱中症の発生状況と対策はどのような状況でしょうか?今回は、全国の中学・高校の教員1,400人を対象に、生徒の熱中症の発生状況、熱中症が発生した学校活動、熱中症対策として使用を許可しているアイテムについて調査しました。