2019.06.25 カンコーホームルーム Vol.161「女子高校生のスラックス制服に関する意識」
女子制服と言えば、どのような制服を思い浮かべるでしょうか。セーラー服やスーツ、ブレザーにチェック柄のスカートなどをイメージする人が多いようですが、ブレザーにスラックスというパンツスタイルを女子制服として採用する学校も増えています。では、女子高校生自身は制服でスカートとスラックスのどちらを着用したいと思っているのでしょうか?今回は女子高校生のパンツスタイル(スラックス)の認識やイメージについて調査しました。
調査概要
- 調査対象:全国の女子高校生 600人
- 調査方法:インターネットリサーチ
- 実施時期:2019年3月
1.女子制服のスカートとスラックスの選択制の認知度
全国の女子高校生に、女子制服で、スカートとスラックスを選べる学校があることを知っているかを尋ねたところ「知っている」(62.3%)、「知らない」(37.7%)という結果で、スカートとスラックスを選択着用できる学校があることを知っている女子高校生は6割を超えていました。
2.女子制服のパンツスタイル(スラックス)のイメージ
女子制服のパンツスタイル(スラックス)については、「自由でよい」(41.0%)、「動きやすそう」(38.0%)、「暖かそう」(28.8%)というポジティブなイメージが上位にあがりましたが、次に、「違和感がある」(18.8%)、「かわいくない」(18.7%)、「女子高校生らしくない」(16.2%)といったマイナスイメージも見られました。
3.着用したい制服のタイプ
制服はスカートとスラックスのどちらを着用したいかという問いに対しては、「スカート」(70.3%)が多く、「スカートとスラックスのどちらも着たい」(25.2%)をあわせるとスカートを着用したいという回答は9割を超えていました。また、「スラックス」(4.5%)を着用したいという回答は少数でしたが、「スカートとスラックスのどちらも着たい」(25.2%)をあわせるとスラックスを着用したいという回答は約3割という状況でした。
女子制服のパンツスタイル(スラックス)は、冬場の寒さ対策や性的少数者(LGBT)の子どもへのジェンダーフリーの観点から全国の学校で採用する動きが拡大しています。この動きの特徴は、スカートとスラックスのどちらも「選択制」で選べるということで、スカートとスラックスのどちらを着用するかは制服を着る生徒自身(本人)に委ねられています。
今回、全国の女子高校生を対象にスラックス制服に関する意識を調べたところ、女子制服で、スカートとスラックスを選択着用できる学校があることを知っている女子高校生は6割を超えていました。女子制服のパンツスタイル(スラックス)については、「自由でよい」(41.0%)、「動きやすそう」(38.0%)、「暖かそう」(28.8%)、「かっこいい」(15.7%)、「かわいい」(3.5%)という肯定的な回答が多く見られる一方で、「違和感がある」(18.8%)、「かわいくない」(18.7%)、「女子高校生らしくない」(16.2%)といった否定的な意見も見られます。その要因として、女子高校生が着たい制服のタイプは、「スカート」(70.3%)、「スカートとスラックスのどちらも着たい」(25.2%)、「スラックス」(4.5%)と意見が分かれていて、個人の嗜好によって、パンツスタイル(スラックス)についても賛否両論です。調査結果では、スカート派が圧倒的に多く、スラックス派は少数ですが、どちらも制服として着用したいという回答も25.2%あることから、スカートとスラックスの「選択制」を望む女子高校生は4人に1人と多いと言えます。
学校制服は、皆で全く同じものを着るという時代から、その学校らしさを表現しながら、制服を着る生徒自身(本人)を第一に考えた制服を着るという時代にシフトしています。
【Vol.226】学校行事と「学校制服の必要性」
2024.11.26 カンコーホームルーム 学校行事において卒業式・入学式は学校生活の節目となり、保護者が参加する学校行事の1つです。そして、保護者は母親や父親のどちらか1人だけが参加するのでなく、両親が揃って式典に出席したり、祖父母や兄弟姉妹、親戚が参加したりするケースもみられます。では、中学・高校の卒業式・入学式の保護者の出席者はどのような状況でしょうか?今回は、中学・高校に勤務する教師800人を対象に、卒業式・入学式の出席者の状況、学校制服があるとよいときについて調査しました。
【Vol.225】学校制服の購入方法の変化
2024.10.29 カンコーホームルーム 新入学準備として制服購入を検討し始める時期になりました。制服の購入方法は、生徒と保護者が学校や販売店などに赴いて、採寸・試着を行う方法が一般的でした。しかし、ここ数年は、インターネットの普及やデジタル化が浸透し、人工知能(AI)技術の発達も加わり、学校制服の採寸や買い方が変化しています。では、最近の制服はどのように購入されているのでしょうか?今回は、中学・高校生の子どもを持つ親1,200人を対象に、デジタル採寸※の認知・利用意向、制服の試着・採寸の必要性、新入学時の制服購入場所の利用意向について調査しました。
-
【Vol.224】学校行事の変化と意識
2024.09.24 カンコーホームルーム 二学期は、文化祭や運動会・体育祭、遠足・校外学習、職場体験、修学旅行などの学校行事を予定している学校も多いようです。現在、学校では、新型コロナウイルス感染症の位置づけが2023年5月8日から季節性インフルエンザなどと同じ「5類」に移行して1年以上が経過し、学校行事も平常通り行われることが増えています。では、学校行事はコロナ禍※以前と変わらずに行われているのでしょうか?今回は、小学・中学・高校生の子どもを持つ親と小学・中学・高校の教師をあわせた3,000人を対象に、学校行事の変化、コロナ禍のときに中止や自粛になった学校行事、大切だと思う学校行事について調査しました。 -
【Vol.223】親が思う子どもの夏休みの必要性
2024.08.27 カンコーホームルーム 8月下旬になると長い夏休みが終わって、通学する子どもの姿を目にするようになります。学校の夏休みは、地域や学校によって開始時期や終了時期、日数には違いがありますが、30日~40日程度の長い期間を夏休みとしている学校が多いようです。では、小中高生の子どもを持つ親は夏休みについて、どのように思っているのでしょうか?今回は、夏休みに入る7月に小学・中学・高校生の子どもを持つ親を対象に、夏休みの必要性とその理由、子どもの夏休みの予定を調査しました。 -
【Vol.222】制服の成長機能の利用状況
2024.07.30 カンコーホームルーム 小学校高学年から中学校の期間は、子どもの「成長期」にあたり成長が著しい時期でもあります。このことから中学校の入学時に着ていた制服を秋になって着ようとしたら、小さくなっていて(子どもが成長して大きくなって)着られなくなったということもあるようです。そのようなサイズアウトを少なくするために、成長を予測して入学時には少し大きめの制服を購入したり、『成長機能』※が備わった制服を選んだりするなどの対策があります。では、『成長機能』が付いた制服を利用している中学生はどれほどいるのでしょうか?今回は、高校1年生の子どもを持つ保護者に、中学校でお子様が着用していた制服のタイプ、制服の成長機能の有無と内容、中学校での成長機能の使用状況について調査しました。 ※成長機能とは、成長に対応してサイズアップができる制服の仕様・機能です。