2017.11.28 カンコーホームルーム 【Vol.142】 「体操服の困り事」
体操服は時代とともに変化し、デザインだけではなく、機能性も進化しています。しかし、中高生に調査をしてみると、体操服のデザインや機能性への不満も少なからず見られます。その中で、「体操服の着ているときに下着が透けて見える」という困り事の声を聞きます。今回は中高生の男女を対象に、体操服の下のインナー着用状況、体操服の透けが気になった経験の有無、透けない体操服の着用意向ついて調査しました。
調査概要
- 調査対象:中学・高校生の男女 600人
- 調査方法:インターネットリサーチ
- 実施時期:2017年7月
1.体操服の下のインナー着用状況
体育の授業中に、体操服の下のインナーを着ている割合は、男子は「着ている」(41.0%)、女子は「着ている」(76.7%)という状況で、女子の7割以上は体操服の下にタンクトップやキャミソールなどのインナーを着用していると回答しています。
2.体操服の透けが気になった経験の有無
体操服の透けが気になった経験は、男子は「ある」(11.3%)、女子は「ある」(29.7%)という結果で、女子の3割は体操服の透けが気になった経験があると回答しています。
3.透けない体操服の着用意向
透けない体操服の着用意向は、男子は「着たい」(71.0%)、女子は「着たい」(88.0%)と男女ともに高く、特に女子は透けない体操服を着たいという意向が強くみられました。その理由は、「透けると恥ずかしいから。」(女子中学生)、「他の人の目が気になるので、透けないほうがいいと思う。」(女子高校生)、「気にしないで体育に集中できそうだから。」(女子高校生)などの声がありました。
中学校の学習指導要領によると、総授業時数の1,015時間の中で、保健体育の授業時数は105時間あることから、体操服を着る授業時間は1割を占めると言えます。また、体育の授業以外にも、課外学習や部活動など体操服を着る機会が多いことからも、体操服は学校生活に密着していると言えます。
今回、全国の中学・高校生を対象に体操服の困り事を調査したところ、男子の約4割、女子の7割以上は体操服の下にタンクトップやキャミソールなどのインナーを着用してますが、体操服の透けが気になったという経験については、男子は約1割、女子の約3割はあると回答しています。このことから、透けない体操服の着用意向は、男子は「着たい」(71.0%)、女子は「着たい」(88.0%)と高く、特に女子は透けない体操服を着たいという意向が強くみられました。その理由は、男女共に下着が透けて見えることが恥ずかしい、体育に集中できない、他人の目が気になるなどの声がありました。
体操服は、1964年の東京オリンピックがきっかけとなって、女子の「ブルマ」が登場しました。しかし、女子生徒の「恥ずかしい」との声から、現在ではブルマはあまり見かけなくなり、「ハーフパンツ」などが主流になっています。今後も時代の声を反映して体操服の進化が求められています。
【Vol.225】学校制服の購入方法の変化
2024.10.29 カンコーホームルーム 新入学準備として制服購入を検討し始める時期になりました。制服の購入方法は、生徒と保護者が学校や販売店などに赴いて、採寸・試着を行う方法が一般的でした。しかし、ここ数年は、インターネットの普及やデジタル化が浸透し、人工知能(AI)技術の発達も加わり、学校制服の採寸や買い方が変化しています。では、最近の制服はどのように購入されているのでしょうか?今回は、中学・高校生の子どもを持つ親1,200人を対象に、デジタル採寸※の認知・利用意向、制服の試着・採寸の必要性、新入学時の制服購入場所の利用意向について調査しました。
【Vol.224】学校行事の変化と意識
2024.09.24 カンコーホームルーム 二学期は、文化祭や運動会・体育祭、遠足・校外学習、職場体験、修学旅行などの学校行事を予定している学校も多いようです。現在、学校では、新型コロナウイルス感染症の位置づけが2023年5月8日から季節性インフルエンザなどと同じ「5類」に移行して1年以上が経過し、学校行事も平常通り行われることが増えています。では、学校行事はコロナ禍※以前と変わらずに行われているのでしょうか?今回は、小学・中学・高校生の子どもを持つ親と小学・中学・高校の教師をあわせた3,000人を対象に、学校行事の変化、コロナ禍のときに中止や自粛になった学校行事、大切だと思う学校行事について調査しました。
-
【Vol.223】親が思う子どもの夏休みの必要性
2024.08.27 カンコーホームルーム 8月下旬になると長い夏休みが終わって、通学する子どもの姿を目にするようになります。学校の夏休みは、地域や学校によって開始時期や終了時期、日数には違いがありますが、30日~40日程度の長い期間を夏休みとしている学校が多いようです。では、小中高生の子どもを持つ親は夏休みについて、どのように思っているのでしょうか?今回は、夏休みに入る7月に小学・中学・高校生の子どもを持つ親を対象に、夏休みの必要性とその理由、子どもの夏休みの予定を調査しました。 -
【Vol.222】制服の成長機能の利用状況
2024.07.30 カンコーホームルーム 小学校高学年から中学校の期間は、子どもの「成長期」にあたり成長が著しい時期でもあります。このことから中学校の入学時に着ていた制服を秋になって着ようとしたら、小さくなっていて(子どもが成長して大きくなって)着られなくなったということもあるようです。そのようなサイズアウトを少なくするために、成長を予測して入学時には少し大きめの制服を購入したり、『成長機能』※が備わった制服を選んだりするなどの対策があります。では、『成長機能』が付いた制服を利用している中学生はどれほどいるのでしょうか?今回は、高校1年生の子どもを持つ保護者に、中学校でお子様が着用していた制服のタイプ、制服の成長機能の有無と内容、中学校での成長機能の使用状況について調査しました。 ※成長機能とは、成長に対応してサイズアップができる制服の仕様・機能です。 -
【Vol.221】小学校の制服の有無
2024.06.25 カンコーホームルーム 文部科学省の「令和5年度学校基本調査(確定値)」によると、小学校は全国に18,980校(私立244校、公立18,669校、国立67校)があります。そのうち制服を採用している小学校は私立校が多い印象から、全国的に制服のある小学校は少ないと思われているようです。では、小学校の制服(標準服を含む)の着用率はどのような状況でしょうか?今回は、全国の中学1年生の保護者を対象に、お子様の通っていた小学校での制服の有無、地域別の状況、小学校の制服の必要有無の理由について調査しました。