2015.07.28 カンコーホームルーム 【Vol.114】「子どもの学校教育への意向」
子どもたちを取り巻く社会環境が大きく変化する中で、学校教育への関心が高まっています。では、親は学校教育ついて、どのようなことに関心を持っているのでしょうか?今回は、小学・中学・高校生のいずれかの子どもを持つ親を対象に、学校教育に関する問題・不安や学校で子どもに教えてほしいと思うことなどを調査しました。
調査概要
- 調査対象:全国の小中高校生のいずれかの 子どもを持つ親1,800人
- 調査方法:インターネットリサーチ
- 実施時期:2015年5月
1.学校教育に関する問題・不安
小中高校生の子どもを持つ親が学校教育現場で問題・不安に感じていることは、「学習意欲・学力の低下」(42.5%)が最も多く、次に、「いじめ」(37.2%)、「(登下校中の)犯罪・交通事故」(33.9%)という回答が多くあげられました。「特にない」(23.6%)という回答は2割強であり、残りの7割以上の親は、現在の学校教育について問題・不安に感じていると回答しています。
2.学校教育の政策・動向への関心
これからの学校教育の政策・動向で関心のある内容は、「土曜授業の実施」(30.7%)が最も多く、続いて、「いじめ・不登校対策」(29.2%)、「学校の危機管理」(22.4%)、「道徳教育」(19.8%)など、教育環境の充実や情操教育などへの関心が高く、「一貫教育」(12.9%)や「学校選択制」(12.0%)といった学校制度改革もあげられていました。
3.子どもの学校教育の意向
学校で子どもに教えてほしいことは、小中高校生の子どもを持つ親の全体では「社会のルールやマナー」(64.9%)、「コミュニケーション能力」(61.4%)という回答が多くあげられました。学校別でみると、小学生では「他人を思いやる心」(67.8%)という回答が多くなり、中学生では「受験に必要な学力」(51.2%)、高校生では「就職に必要な専門知識」(29.2%)が他の学校と比べて多くなりました。
子どもたちを取り巻く環境の変化として、核家族化・ひとり親世帯・共働き世帯の増加や、地域とのつながりの希薄化など、子どもの教育を支える家庭環境や地域環境の変化がみられます。その一方で、学校には多様な教育が求められているようです。今回の調査によると、小中高校生の子どもを持つ親の7割以上が学校教育現場について、問題・不安を感じていることがわかりました。親が問題・不安に感じている学校教育に関する内容は、「学習意欲・学力の低下」(42.5%)、「いじめ」(37.2%)、「(登下校中の)犯罪・交通事故」(33.9%)という回答が多くあげられました。これからの学校教育の政策・動向への関心は、「土曜授業の実施」(30.7%)、「いじめ・不登校対策」(29.2%)、「学校の危機管理」(22.4%)、「道徳教育」(19.8%)、「一貫教育」(12.9%)、「学校選択制」(12.0%)など多岐に渡り、教育環境・情操教育・学校制度改革への関心が多くみられました。そして、学校で子どもに教えてほしいことは、小中高校生の子どもを持つ親の全体では「社会のルールやマナー」(64.9%)、「コミュニケーション能力」(61.4%)という回答が多く、小学生は「他人を思いやる心」(67.8%)、中学生は「受験に必要な学力」(51.2%)、高校生は「就職に必要な専門知識」(29.2%)という回答が他の学校と比べて多くなり、小学・中学・高校それぞれの学校で教えてほしい内容に違いがみられます。小中高校生の子どもを持つ親が学校教育の政策・動向で最も関心のある内容は「土曜授業の実施」でした。土曜授業は、学校週5日制の完全実施から歳月が経過し、土曜日を必ずしも有意義に過ごせていない子どもたちも少なからず存在していることから、土曜日の学校における授業や、地域における多様な学習や体験活動の機会などが、学校・家庭・地域・企業が連携した新しい教育支援の在り方が課題となっています。
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