2014.12.30 カンコーホームルーム 【Vol.107】「雨の日の自転車通学」

日本は世界的にも雨が多い国です。自転車通学の状況調査(KANKOホームルーム Vol.106)によると、雨の日の自転車通学で中学・高校生が困っていることは、「雨」が最も多く、自転車通学の9割以上の生徒が雨の日の自転車通学を困っていました。では、雨の日の自転車通学はどのような状況なのでしょうか?今回は、中学・高校生の雨の日の自転車通学の方法や、レインウェアを着ていて困っていることを調査しました。
調査概要
- 調査対象:全国の自転車通学をしている 中学・高校生の男女219人
- 調査方法:インターネットリサーチ
- 実施時期:2014年7月
1.雨の日の自転車通学の状況
自転車通学をしている中学・高校生の雨の日の通学状況は、「いつも自転車で通学」(38.8%)、「たまに自転車で通学」(25.6%)、雨の日は「自転車で通学しない」(35.6%)という結果となり、中学・高校生の6割以上は雨の日も自転車で通学をしていると回答しています。

【図1】あなたは、雨の日に「自転車」で通学していますか?(単数回答)
2.雨の日の自転車通学の方法
雨の日に自転車で通学をしている中学・高校生の通学スタイルは、「レインウェアを着ている」(73.0%)が最も多く、次に「傘をさしている」(11.3%)、「ウィンドブレーカーを着ている」(6.4%)という結果になりました。また、雨の日に「雨具等を使用しない」(9.2%)で自転車に乗っていると中学・高校生も1割程度います。

【図2】雨の日の「自転車」での通学は、主にどのようなスタイルですか?(単数回答)
3.レインウェアを着ていて困る・嫌なこと
中学・高校生がレインウェアを着ていて困る・嫌なことは、「蒸れる」(68.9%)という着用時の不快が最も多く、次にレインウェアを脱いだ後「たたむのが面倒」(57.3%)があげられました。また、レインウェアが「ダサイ・かっこうが悪い」(46.6%)といった見た目の悪さや、レインウェアを着用すると「周囲が見えにくい」(33.3%)など安全面についても困っていると回答していました。

【図3】 あなたがレインウェア(雨具カッパ)を着ていて、困る・嫌だと思うことはありますか?(複数回答)
傘差し運転は、片手での不安定な運転となるためバランスを崩しやすくする原因となるほか、傘によって視界が遮られ事故を誘発する恐れがあります。学校や地方自治体では、雨の日の自転車通学による事故防止の取り組みとして、傘さし運転を禁止し、レインウェアの着用を推奨・義務付けを行っていますが、レインウェアを着用していない中学・高校生もいるようです。今回の調査では、自転車通学をしている中学・高校生の6割以上が雨の日も「自転車で通学をしている」と回答していました。しかし、雨の日の自転車通学時のレインウェアの着用率は約7割(73.0%)にとどまり、生徒の約1割は道路交通法で禁止されている片手運転=「傘をさして自転車に乗っている」と回答していました。レインウェアを着ていて困る・嫌なことを尋ねると、「蒸れる」(68.9%)、「たたむのが面倒」(57.3%)といった着用時と着用後の不満があげられました。また、「ダサイ・かっこうが悪い」(46.6%)、「周囲が見えにくい」(33.3%)など、見た目や安全面への不満も多いようです。中学・高校生がレインウェアを着たくない理由としては、着心地が悪い、片付けが面倒、見た目が悪い、安全性が低下するなどの理由があります。雨の日も快適に安全に自転車通学ができる機能・仕様はもとより、中学・高校生が着たくなるようなデザインの良いレインウェアが求められています。
【Vol.235】中学・高校の夏制服で良いと思うスタイル
2025.08.26 カンコーホームルーム 夏休みが終わり、新学期がスタートする時期になりました。まだまだ暑い日が続く中、子どもたちの通学風景では、日傘や帽子などの熱中症対策グッズの使用に加え、ハーフパンツ(膝が出るくらいの丈のズボン)を着用している生徒の姿も目にします。では、暑い夏を少しでも涼しく快適に過ごすために、全国の学校ではどのような夏制服が採用されているのでしょうか?今回は、全国の中学・高校の教員1,400人を対象に、現在採用している夏制服のタイプ、夏制服で良いと思うスタイル、ハーフパンツ制服の採用意向について調査しました。
【Vol.234】学校における熱中症対策
2025.07.29 カンコーホームルーム 総務省消防庁が発表している熱中症による救急搬送人員(5月~9月累計)をみると、調査が開始された2008年以降、熱中症の発生は増加の一途をたどっています。特に、2024年は97,578人と過去最多を記録し、熱中症の発生が深刻な社会問題となっています。では、学校における熱中症の発生状況と対策はどのような状況でしょうか?今回は、全国の中学・高校の教員1,400人を対象に、生徒の熱中症の発生状況、熱中症が発生した学校活動、熱中症対策として使用を許可しているアイテムについて調査しました。
-
【Vol.233】中学・高校の制服に関する服装規定の状況
2025.06.24 カンコーホームルーム 学校には、学校ごとに定められた「校則」があります。その校則の中に、服装規定があり、特に制服は学校の教育理念を表現し、その着用状況によって学校のイメージが左右されることもあることから、生徒が着用する制服の種類や身だしなみに関しては具体的なルールが定められています。では、中学・高校の制服の服装規定には、どのようなことが定められているのでしょうか?今回は、全国の中学・高校生1,200人を対象に、学校で流行っている制服のアレンジ、学校の服装規定の内容、性別を問わない制服着用の状況について調査しました。 -
【Vol.232】女子中高生の制服嗜好
2025.05.27 カンコーホームルーム 学校制服は今や世界中で伝わる日本語になった「kawaii」(カワイイ文化)の1つとして、海外でも注目されています。その制服ファッションのトレンドを生み出し、牽引しているのはいつの時代も制服を着ている女子中高生です。では、令和の女子中高生は制服に対してどのような嗜好を持っているのでしょうか?今回は、全国の女子中学・高校生600人を対象に、着用したい制服(ボトム)のタイプ、制服のスカートの長さ嗜好、制服と合わせる靴下のタイプについて調査しました。 -
【Vol.231】中高生のスクールバッグ事情
2025.04.29 カンコーホームルーム 中学・高校生が毎日の通学で使用しているスクールバッグ。スクールバッグは、学校毎にデザイン・色や形・素材などが決まっているものや、色や形はある程度決まっていても学校で決まったデザイン指定がなく、自由に選べる場合もあります。では、中学・高校生はどのようなスクールバッグを使っているのでしょうか?今回は、全国の中学・高校生1,200人を対象に、スクールバッグの学校指定の有無、スクールバッグのタイプ、スクールバッグに必要だと思うポイントを調査しました。