2011.12.27 カンコーホームルーム 【Vol.71】「中高生の夢」

今年はどんな年だったでしょうか?新年を迎えるにあたり、進路や将来について家族や友人、学校の先生と話をする機会も多いのではないでしょうか。今回は、中高生の将来への夢の有無やその内容について調査しました。
調査概要
- 調査対象:全国の中高生1,200人
- 調査方法:インターネットリサーチ
- 実施時期:2011年7~8月
将来への夢の有無
将来への夢はありますか?という質問に対し、男子は「ある」60.8%、女子は「ある」70.0%と女子中高生のほうが夢を持っている割合が高いようです。しかし、「将来への夢を持っていない」という中高生も少なからず存在しています。
【図1】将来への夢はありますか?(単数回答)
夢の実現のための努力の有無
その夢の実現のために努力をしている中高生は、「高校3年生」が87.7%と最も多く、学年が高くなるにつれて努力をしている学生は多いようです。
【図2】あなたは夢の実現のために努力していますか?(単数回答)
将来の夢の内容
将来の夢は、男女共に人気の職業である「パティシエ」や「学校の先生」「外国語を生かせる仕事」という自分の知識を活かすことが挙げられていました。男女別では、男子は「プロ野球選手」「サッカー選手」「スキーでオリンピックに出る」といったスポーツ選手、女子は「ネイリスト」「ウエディングプランナー」「助産師になりたい」という女性らしい仕事が人気でした。また、「社会の役に立ちたい」、「世の中の役に立つ仕事をしたい」とう声も多く聞かれました。
- 男子
- プロ野球選手になりたい。(中学1年生)
- サッカー選手。(中学1年生)
- 国際的に活躍できる人になりたい。(中学1年生)
- カーレーサー。(中学1年生)
- 社会に役立つことがしたい。(中学1年生)
- バスケットが好きなので将来はそのスポーツに携わることがしたい。(中学2年生)
- 化学の実験をいっぱいできる仕事がしたい。(中学2年生)
- スキーでオリンピックに出る。(中学2年生)
- 声優になりたい。(中学2年生)
- 動物に関わる仕事がしたい。(中学3年生)
- 外国語を生かせる仕事について、海外で暮らしたい。(中学3年生)
- 漫画家。(中学3年生)
- いい大学に入る。(中学3年生)
- 1等航海士になること。(高校1年生)
- 獣医師になること。(高校1年生)
- カードゲームのクリエーターになりたい。(高校1年生)
- 教師。(高校1年生)
- パティシエになること。(高校1年生)
- とりあえず志望大学に入学する。(高校2年生)
- 自由に旅行したい。(高校2年生)
- 理学療法士になって、病院で働く。(高校3年生)
- 数年社会経験をした上で、教師になりたい。(高校3年生)
- 建築家。(高校3年生)
- 部活で記録をだすこと。(高校3年生)
- 社会の役に立ちたい。(高校3年生)
- 女子
- 歌手。(中学1年生)
- 学校の先生になってみたい。(中学1年生)
- 保育士。(中学1年生)
- 水泳でオリンピックに出ること。(中学1年生)
- トリマー。(中学1年生)
- 美容師になりたい。(中学2年生)
- 宇宙飛行士になること。(中学2年生)
- パティシエになりたい。(中学2年生)
- ダンサーになること。(中学2年生)
- 薬剤師になりたい。(中学3年生)
- ウエディングプランナー。(中学3年生)
- やりたいことがたくさんある。(中学3年生)
- 看護師になること。(中学3年生)
- サッカー選手と結婚したい。(中学3年生)
- 幸せな生活。(高校1年生)
- 英語を活かした職業。(高校1年生)
- 管理栄養士。(高校1年生)
- 外交官になりた。(高校1年生)
- 助産師になりたい。(高校2年生)
- 外国人観光客のガイド。(高校2年生)
- 希望の会社に就職すること。(高校2年生)
- ネイリスト。(高校3年生)
- 世の中の役に立つ仕事をしたい。(高校3年生)
- 福祉にかかわる仕事をしたい。(高校3年生)
- とりあえず大学に行きたい。(高校3年生)
2011年3月11日の東日本大震災によって、社会や人々の意識や価値は大きく変わったと言われています。この未曾有の大震災が、中高生の価値観や将来の夢に少なからず影響を与えていることは確かです。
今回の調査では、「将来への夢を持っている」と回答した中高生は、男子60.8%、女子70.0%という結果になり、将来への夢を持っている高校3年生の約9割はその夢の実現のために努力をしているようです。
将来の夢の内容は、一人ひとり異なり、希望する職業に就くことや志望校合格といった具体的な夢が多く挙げられていましたが、「世の中の役に立つ仕事をしたい」という声も多く聞かれました。
これからの世の中がどうなっていくのか不安を感じている人も少なくないと思いますが、そんな中でもしっかりと夢を持ち努力をしている中高生がいます。夢を持ち続け叶えることは容易なことではありませんが、一人でも多くの子どもが夢を持ちその夢を実現できるように応援したいものです。
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