2011.11.29 カンコーホームルーム 【Vol.70】「中高一貫教育校」の進学意向
現在、全国に400校を超える「中高一貫教育校」があります。中高一貫教育は、これまでの中学校・高等学校に加えて、生徒や保護者が中高一貫教育をも選択できるようにすることにより、中等教育の一層の多様化を推進するもので、1999年(平成11年)4月から実施されています。今回は、高校生の子どもを持つ母親を対象に「中高一貫教育校」の認知度や進学意向などを調べました。
調査概要
- 調査対象:全国の高校生の子どもを持つ母親300人
- 調査方法:インターネットリサーチ
- 実施時期:2011年7~8月
中高一貫教育校の認知
中高一貫教育校の認知度は、「知っている」が98.3%と、高校生の子どもを持つ母親のほとんどに中高一貫教育校は認知されているようです。
中高一貫教育校への進学意向
中高一貫教育校の進学意向は、「とても通わせたい」「まあ通わせたい」を合わせると32.5%でした。お子様を通わせたい理由としては、「教育の一貫性がある」「カリキュラムがしっかりしている」「高校受験がない」「大学受験対策などのメリット」という教育面の充実や受験の利点をあげる声が聞かれました。
中高一貫教育校は、(1)一つの学校において一体的に中高一貫教育を行う「中等教育学校」、(2)高等学校入学者選抜を行わずに、同一の設置者による中学校と高等学校を接続する「併設型の中学校・高等学校」、(3)既存の市町村立中学校と都道府県立高等学校が、教育課程の編成や教員・生徒間交流等の面で連携を深める形で中高一貫教育を実施する「連携型の中学校・高等学校」があります。
今回の調査結果によると、中高一貫教育校の存在は、高校生の子どもを持つ親の母親の98.3%が「知っている」と回答しています。しかし、子どもを中高一貫教育校に「通わせたい」という母親は3割程度であり、「通わせたくない」という母親も3割近く存在しました。通わせたくない理由としては、「中高一貫教育が良いものかどうかわからない」「メリットがわからない」「体験談など聞いたことがないから」という認識不足から生じる声が多く聞かれました。
従来の中学校・高等学校の制度に加えて、中高一貫教育校の学校数の増加により、教育課程や学習環境の選択肢は広がっています。今後、生徒一人一人の個性に合った教育が期待されます。
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