2006.10.31 カンコーホームルーム 【Vol.09】「部活動に関する意識調査」
生徒たちは学校で勉強や同級生との横のつながりを学ぶだけではなく、先輩後輩との縦のつながりも学びます。特に、部活動を通して先輩や目上の人を敬ったり、後輩を育てたりすることなどを学ぶ生徒が多いように思います。上下関係を円滑に保つ能力は社会に出ても必要です。
今回は、部活動に参加している高校生を対象に、部活動に対する思いを調査しました。
調査概要
- 調査対象:全国の部活動に参加する高校3年生185名 (今年度すでに部活動を引退した生徒も含む)
- 調査方法:インターネットリサーチ
- 実施時期:2006年8月
部活動は楽しい?
「とても楽しい」「やや楽しい」を合わせると運動系の部に所属している生徒は97.6%、文化系の部に所属している生徒は87.1%が「楽しい」と回答しています。いずれも「楽しい」という回答が多いのですが、運動系の部に所属している生徒のほうが「楽しい」と回答している率がやや高いと言えます。
部活動を辞めたいと思った経験は?
「辞めたいと思ったことがある」という回答が運動系の部に所属している生徒では52.4%と過半数を超えていますが、文化系の部に所属している生徒では43.6%の回答に留っています。文化系の部に所属している生徒よりも運動系の部に所属している生徒のほうが「辞めたい」と思うことが多いようです。
「辞めたい」と思った理由は『顧問や部員との人間関係が上手くいかない』といった人間関係的な要因が運動系、文化系共通で多く見られ、運動系でのみ多く挙げられていた理由としては『スランプ』『受験勉強』などがありました。
部活動での上下関係は厳しい?
文化系の部に所属している生徒の79.2%が「厳しくないと思う」と回答しているのに対し、運動系の部に所属している生徒のうち「厳しくないと思う」と回答したのは45.0%でした。文化系の部よりも運動系の部のほうが、圧倒的に上下関係が厳しいという傾向が伺えます。
今回調査した結果、部活動に参加している生徒の大半が部活動に楽しさを感じていることがわかりました。この調査の中で、「学校で必ず部活動に入らなければいけませんか?」という質問をしたところ、「部活動への参加を学校から強制されていない」生徒が全体の82.7%でした。自主的に部活動に参加している生徒が多いことが「楽しい」という回答が多い要因の1つとして考えられます。
部活動では、上下関係や他校との交流、顧問の先生や部員同士の絆など、様々な人間関係を築くことができますが、その反面、人間関係などで悩んでいる生徒も多いようです。
そして、厳しい練習やスランプに耐えなければいけないなど、困難に直面し辞めたいと思うことも度々あるようですが、それらの困難を克服するたびに、生徒たちは達成感を感じ、成長していきます。そして、総括的には「楽しかった」と言えるのが部活動のようです。
部活動を通して夢や目標を持つことの大切さや、努力することの大切さなど多くのことを吸収し、素敵な青春の1ページを刻んでほしいと思います。
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