2016.09.30 先生向けコラム 人間的な魅力を養い「応援される選手」を育成【部活指導】
キャリア教育からみた体育・文化活動。
生徒の潜在力や創造力を引き出す指導のあり方を兵庫県立西脇工業高等学校 陸上競技部顧問 足立 幸永先生にお伺いしました。
教員は生徒たちの〝夢の請負人〟
「速い選手」「強い選手」を育成することは大切ですが、ただ競技力だけを強化しても良い選手に育つとは限りません。良い選手とは「応援される選手」だと考えています。応援される選手は人として魅力があり、陸上競技にかかわらず、社会でも強く生きていく力を持っています。部活では「日常五心」を柱に感謝の気持ちや思いやりの心を持つこと、学校での生活態度を見直すことなどを指導し、高い人間力を養うことを目指しています。
また選手の主体性を育むことも課題です。今の子どもは「教えてもらえる」という依頼心がとても強く、自ら考えて行動することが苦手。合宿では部員一人一人に役割を与え、どうすれば他の人が動くのかを考えさせています。陸上に関係ないことでも、自主的に行動することは、競技につながっていることを実感してほしいですね。
教員は生徒たちの〝夢の請負人〟だと、私は思います。悩みや苦しみも多いですが、生徒の成長する姿が原動力になっています。
陸上競技部・実績
◎2015年 全国高校駅伝 男子16位・女子5位入賞
◎2016年 全国高校総体 男子5000m 6位入賞 女子1500m 1位・2位・3位 表彰台独占
プロフィール
兵庫県立西脇工業高等学校
陸上競技部顧問 足立 幸永先生
西脇工業高校を卒業後、日体大に進学し箱根駅伝でも活躍。96年から母校に戻ってコーチに就任し、後進の指導に当たる。渡辺前監督を引き継ぎ、09年より現職。
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