2024.11.26 カンコーホームルーム 【Vol.226】学校行事と「学校制服の必要性」
学校行事において卒業式・入学式は学校生活の節目となり、保護者が参加する学校行事の1つです。そして、保護者は母親や父親のどちらか1人だけが参加するのでなく、両親が揃って式典に出席したり、祖父母や兄弟姉妹、親戚が参加したりするケースもみられます。では、中学・高校の卒業式・入学式の保護者の出席者はどのような状況でしょうか?今回は、中学・高校に勤務する教師800人を対象に、卒業式・入学式の出席者の状況、学校制服があるとよいときについて調査しました。
調査概要
- 調査対象:中学・高校に勤務する教師 800人
- 調査方法:インターネットリサーチ
- 実施時期:2024年7月
1.卒業式の出席者
卒業式に出席している保護者は、「母親」(全体89.6%、中学校88.8%、高校90.3%)が最も多く、次に「父親」(全体83.3%、中学校84.0%、高校82.5%)となり、母親・父親共に8割以上が卒業式に参加しています。半数以下では、「祖父母」(全体43.0%、中学校46.0%、高校40.3%)、「兄弟姉妹」(全体23.8%、中学校23.9%、高校23.6%)、「親戚」(全体8.0%、中学校8.8%、高校7.3%)という状況でした。
2.入学式の出席者
入学式に出席している保護者は、「母親」(全体90.3%、中学校89.9%、高校90.6%)が約9割でした。続いて、「父親」(全体83.3%、中学校84.3%、高校82.3%)、「祖父母」(全体43.4%、中学校46.3%、高校40.8%)、「兄弟姉妹」(全体23.4%、中学校25.0%、高校21.9%)、「親戚」(全体7.9%、中学校9.3%、高校6.6%)という結果でした。
3.学校制服があるとよいとき
中学・高校に勤務する教師が、学校制服があったほうがよいと思うときは、「卒業式」(全体73.8%、中学校73.9%、高校73.6%)と「入学式」(全体71.4%、中学校72.1%、高校70.8%)という回答が多くみられました。また、「受験・就職試験」(全体39.6%、中学校42.6%、高校37.0%)、「冠婚葬祭」(全体29.5%、中学校28.5%、高校30.4%)、「通学・授業」(全体28.4%、中学校26.3%、高校30.2%)、「修学旅行」(全体27.4%、中学校30.9%、高校24.3%)などの学校行事や普段の通学・授業など、学校生活の全般で学校制服は必要とされていました。
日本における「卒業式」は、明治時代に広まったとされています。現在では、文部科学省の学習指導要領の儀式的行事として位置づけられ、「入学式」などと同様に、学校生活に有意義な変化や折り目を付け、厳粛で清新な気分を味わい、新しい生活の展開への動機付けとなるような活動として定義され、全国の学校行事で卒業式・入学式が行われています。
今回、中学・高校に勤務する教師800人を対象にした調査では、卒業式・入学式に出席している保護者は、「母親」(卒業式:全体89.6%、入学式:全体90.3%)と「父親」(卒業式:全体83.3%、入学式:全体83.3%)が8~9割を占め、母親や父親が参加している学校が多くみられます。さらに、「祖父母」「兄弟姉妹」などの参加は2~4割あり、子どもの卒業式・入学式を親以外の家族が式典に複数人参加しているケースがみられます。そして、学校制服があったほうがよいと思うときは、「卒業式」(全体73.8%、中学校73.9%、高校73.6%)と「入学式」(全体71.4%、中学校72.1%、高校70.8%)が中学・高校共に圧倒的に多くなり、卒業式・入学式での制服着用意向が高いことがうかがえます。さらに、学校制服があったほうがよいときとしては、「受験・就職試験」(全体39.6%、中学校42.6%、高校37.0%)、「冠婚葬祭」(全体29.5%、中学校28.5%、高校30.4%)、「通学・授業」(全体28.4%、中学校26.3%、高校30.2%)、「修学旅行」(全体27.4%、中学校30.9%、高校24.3%)など幅広く、学校行事だけでなく、日常の学校生活や学校外の冠婚葬祭などもあげられていました。学校制服は、入学式に初めて袖を通した日から、卒業式を迎えるまで長い時間、様々な場面を子どもと共に過ごしているようです。
数年前、コロナ禍の卒業式・入学式では感染対策のため、出席者の人数制限やリモート参加で保護者が式典会場に入れない場合もみられましたが、現在は子どもの卒業式・入学式に保護者が参加できるようになっています。学校や保護者にとって子どもの成長を感じる大切な学校行事である卒業式・入学式を通じて、子どもたち一人ひとりが夢や希望を持って踏み出す節目になることを願っています。
【Vol.226】学校行事と「学校制服の必要性」
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