2022.07.26 カンコーホームルーム 【Vol.198】女子制服のスラックス導入の状況
近年、性別に関係なく着ることができるジェンダーレス制服の1つとして、今までスカートのみだった女子制服にスラックスを導入する学校が増えています。では、女子制服のスカートとスラックスの選択制はどれほど導入されているのでしょうか。今回は、10~60代の男女1,200人を対象に女子制服のスカートとスラックスの選択制の認知度と学校での選択制の有無、女子制服のパンツスタイル(スラックス)のイメージついて調査しました。
調査概要
- 調査対象:全国の10~60代の男女 1,200人
- 調査方法:インターネットリサーチ
- 実施時期:2022年6月
1.女子制服のスカートとスラックスの選択制の認知度
10~60代の男女を対象に、女子制服として、スカートとスラックスのどちらも着用を選べる学校があることを知っているのかを尋ねたところ、全体平均では「知っている」(71.5%)という回答が約7割でした。年代別にみると、10代の「知っている」(85.5%)という回答が最も多い結果になりました。
2.女子制服のパンツスタイル(スラックス)の選択性の有無
自身が通っていた学校が女子制服のパンツスタイル(スラックス)を選べるようになっていたのかは、全体平均では「選べた」(13.4%)、「選べなかった」(76.1%)、「わからない」(10.5%)という結果でした。年代別にみると、10代は「選べた」(45.0%)という回答が半数近く、20代は「選べた」(12.5%)、30代以上は10%を下回りました。
3.女子制服のパンツスタイル(スラックス)のイメージ
女子制服のパンツスタイル(スラックス)のイメージは、全体平均では「自由でよい」(64.8%)という回答が最も多く、続いて、「動きやすそう」(44.3%)、「暖かそう」(24.8%)、「かっこいい」(20.0%)というポジティブな回答が上位を占めました。一方で、「違和感がある」(7.9%)、「かわいくない」(6.8%)、「女子中高生らしくない」(5.1%)、「かわいくない」(6.8%)といったマイナスイメージも少数ですが回答としてあげられました。また、男女別にみると、男性に比べて女性は、女子制服のパンツスタイル(スラックス)に対して肯定的な回答が多くみられました。
全国で導入が進んでいる女子制服のスラックスは、生徒の一人一人の多様性を尊重することはもとより、生徒にとって身近な制服をきっかけに「無意識の思い込み(アンコンシャス・バイアス)」に気づき、ダイバーシティ&インクルージョンを学ぶ題材としても注目されています。
今回、全国の10~60代の男女1,200人を対象に、女子制服のスカートとスラックスの選択制の認知度を調査したところ、全体平均では「知っている」(71.5%)という回答が約7割で認知度は高く、年代別にみると、10代は「知っている」(85.5%)という回答が8割を超えています。自身が通っていた学校が女子制服のパンツスタイル(スラックス)を選べるようになっていたのかは、全体平均では「選べた」(13.4%)という回答が約1割でしたが、年代別にみると、10代は「選べた」(45.0%)という回答が最も多くなり、20代は「選べた」(12.5%)、30代以上は10%を下回り、年代による違いがみられます。女子制服のパンツスタイル(スラックス)のイメージは、全体平均では「自由でよい」(64.8%)という回答が最も多く、続いて、「動きやすそう」(44.3%)、「暖かそう」(24.8%)、「かっこいい」(20.0%)というポジティブな意見が多く、特に女性は、女子制服のパンツスタイル(スラックス)に対して肯定的な回答が多くみられました。しかし、一方では、「違和感がある」(7.9%)、「かわいくない」(6.8%)、「女子中高生らしくない」(5.1%)、「かわいくない」(6.8%)といった否定的な意見も少数ですがみられました。女子制服のスラックス導入については、賛否はあるものの時代の変化と共に浸透して支持されているようです。
昔は、「男子はスラックス、女子はスカート」と着用を定められていることが多かった学校制服も、現在は、スカートだけでなくスラックスのどちらも着用を選べる学校が増え、女子制服のパンツスタイル(スラックス)は、多様性を尊重した新しい制服ファッションとして広がっています。
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