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2023.02.28 プレスリリース 中高生1,400人に聞いた「セーラー服とスラックスの組み合わせ」「かわいい、動きやすそう、ださい、おしゃれ…」と意見さまざま ~調査レポート「カンコーホームルーム」Vol.205「“ジェンダーレス制服”とセーラー服」~


 菅公学生服株式会社 (本社:岡山市北区駅元町、代表取締役社長:尾崎 茂 以下:カンコー学生服)は毎月最終火曜日に結果を発信している調査レポート「カンコーホームルーム 」Vol.205にて、「“ジェンダーレス制服”とセーラー服」に関する調査データを公開しました。

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 近年、セーラー服を採用する学校が減少し、学校制服のブレザー化が進んでいます。背景には、セーラー服=女子学生というイメージが強いことから、LGBTQ(※)生徒の配慮や多様性を尊重する「ジェンダーレス制服」として、性別に関係なく着ることのできるブレザースタイルへの移行があるようです。では、「ジェンダーレス制服」として、セーラー服にスラックスの組み合わせはどうなのでしょうか?今回は、全国の中学・高校生1,400人を対象に、制服による「LGBTQ」の生徒への配慮の現状、「LGBTQ」の生徒への制服の配慮として良いと思うスタイル、「セーラー服」とスラックスを組み合わせた制服スタイルのイメージについて調査しました。

※「LGBTQ」とは、レズビアン(L)、ゲイ(G)、バイセクシュアル(B)、トランスジェンダー(T)、クエスチョニング(Q)の性的少数派の中で代表的な5つの頭文字を取った総称です。
 

◆調査結果サマリー

・制服による「LGBTQ」の生徒への配慮がされている学校は約半数、配慮がされていないという学校が2割強
・制服による「LGBTQ」の生徒への配慮として良いと思うスタイルは、「男女性別に関係なく」や「女子のスラックス」を支持
・「セーラー服」とスラックスを組み合わせた制服スタイルのイメージは、ポジティブな評価とネガティブな評価が見られ、男子は「かわいい」(30.3%)が最多だが、女子は「かわいい」(25.9%)、「かわいくない」(23.0%)という相反する回答が拮抗
 

◆まとめ・見解

 セーラー服の起源は、19世紀のイギリス海軍の制服とされています。その後、男性服としてだけでなく、子ども服、女性服として、着用者の性別や年齢を問わないユニセックスなファッションとして世界中に広がりました。日本では、今から約100年前に女学校がセーラー服を採用し、その洗練された西洋のスタイルが話題となり、昭和時代にセーラー服を採用する学校が増加しました。

 今回、全国の中学・高校生1,400人を対象にした調査では、自身が通う学校の制服による「LGBTQ」の生徒への配慮は、「制服による配慮はされている」(全体53.0%、中学校44.7%、高校55.5%)という結果で約半数の学校で制服による配慮がされていました。対して、「制服による配慮はされていない」(全体22.5%、中学校25.6%、高校21.6%)という学校も2割強という結果でした。
 中学・高校生が考える「LGBTQ」の生徒への制服の配慮として良いと思うスタイルは、「スカート・スラックス・リボン・ネクタイなど男女性別に関係なく制服を自由に選べるようにする」、「女子のスラックス制服の採用」、「カーディガンやベストなど男女性別に関係なく着用できるアイテムの採用」などがあげられ、「男女性別に関係なく」や「女子のスラックス」が支持されています。
 また、「セーラー服」とスラックスを組み合わせた制服スタイルのイメージは、「かわいい」、「動きやすそう」、「おしゃれ」などポジティブな評価がみられる一方で、「ださい」、「かわいくない」、「古くさい」というネガティブな評価もみられました。特に女子は、「セーラー服」とスラックスを組み合わせた制服は、「かわいい」(25.9%)、「かわいくない」(23.0%)という相反する回答が拮抗しています。

 セーラー服にスラックスを組み合わせるのは、ナンセンスという固定観念があるかもしれませんが、セーラー服とスラックスの組み合わせは、世界の基準では性別や年齢を問わないユニセックスなファッションです。好意的な中高生が少なからずいることからも、「ジェンダーレス制服」として、セーラー服にスラックスを組み合わせる学校も増えるかもしれません。
 

◆調査結果

1.制服による「LGBTQ」の生徒への配慮の現状

●約半数の学校で制服による配慮が進み、配慮がされていない学校は2割強
 中学・高校生に聞いた学校別の「LGBTQ」の生徒への服装の配慮の現状は、「制服による配慮はされている」(全体53.0%、中学校44.7%、高校55.5%)という結果で、中学校に比べて高校での制服よる配慮が進んでいます。一方、「制服による配慮はされていない」(全体22.5%、中学校25.6%、高校21.6%)でした。また、中学校では「現在は制服による配慮はされていないが、今後予定がある」(8.4%)という回答があることから、中学校での制服による配慮はこれから進むようです。

Q. あなたが通う学校の制服では、「LGBTQ」の生徒への配慮はされていますか。(単数回答)

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2. 「LGBTQ」の生徒への制服の配慮として良いと思うスタイル

●「男女性別に関係なく」や「女子のスラックス制服」が上位
 中学・高校生が考える「LGBTQ」の生徒への制服の配慮として良いと思うスタイルは、「スカート・スラックス・リボン・ネクタイなど男女性別に関係なく制服を自由に選べるようにする」(全体50.1%、男子39.9%、女子60..4%)が最も多く、次に、「女子のスラックス制服採用」(全体48.6%、男子36.9%、女子60.3%)、「カーディガンやベストなど男女性別に関係なく着用できるアイテムの採用」(全体37.5%、男子32.0%、女子43.0%)」などがあげられました。「男女性別に関係なく」や「女子のスラックス制服」を良いとする回答は、男子に比べて女子が突出して多くみられます。

Q. 「LGBTQ」の生徒への制服の配慮として良いと思うものは何ですか。(複数回答)

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3.「セーラー服」とスラックスを組み合わせた制服スタイルのイメージ

●男子のイメージは「かわいい」が最多、女子は「かわいい」と「かわいくない」が拮抗
 女子のスラックス制服に「セーラー服」の上着を組み合わせた制服スタイルについては、「かわいい」(全体28.1%、男子30.3%、女子25.9%)、「動きやすそう」(全体25.1%、男子25.0%、女子25.1%)、「おしゃれ」(全体18.3%、男子24.4%、女子12.1%)とポジティブな意見がみられる一方で、「ださい」(全体19.1%、男子12.7%、女子26.6%)、「かわいくない」(全体16.9%、男子10.7%、女子23.0%)というネガティブな意見も一定数みられました。

Q.女子のスラックス制服に「セーラー服」の上着を組み合わせた制服スタイルについて、どのように思いますか。(複数回答)

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◆調査概要

・調査主体:菅公学生服株式会社
・調査対象:全国の中学・高校生 1,400人
・調査方法:インターネットリサーチ
・実施時期:2023年2月
・調査委託先:株式会社ネオマーケティング
 

【カンコーホームルーム】
菅公学生服株式会社が、生徒を取り巻く環境や生徒の意識・ライフスタイルについて多角的に調査・分析し、毎月最終火曜日に、結果を発信している調査レポート。
テーマは、「中高生が着たい制服・体操服」、「部活動で身につく力」、「学校教育とSDGs」など多岐にわたる。調査結果は、当社の事業エビデンスとしてだけでなく、広く一般に公開することで論文や教材、新聞・テレビ番組で引用転載されるなど、多方面でも活用されている。
発行日:毎月1回最終火曜日更新
公開方法:WEB https://kanko-gakuseifuku.co.jp/media/homeroom
調査テーマの募集、ご意見・ご要望受付:https://kanko-gakuseifuku.co.jp/media/demand
引用・転載のお申込み: https://kanko-gakuseifuku.co.jp/media/quotation