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プレスリリース

2019.10.24 プレスリリース 岡山南高等学校 服飾デザイン科「産学連携実学体験プロジェクト(MPS)2019」 “環境にやさしい資材でつくる災害対策グッズ”発表会


 菅公学生服株式会社(本社:岡山市北区駅元町 社長:尾﨑 茂)は、平成26年度より、岡山県立岡山南高等学校 服飾デザイン科(所在地:岡山市北区奥田 校長:延原 良明)が主催する「産学連携実学体験プロジェクト(MPS)」の連携企業として、協同でキャリア教育を推進してきました。
 本年度は、「エコロジー×災害対策」をテーマに「環境にやさしい資材で作る災害対策グッズ」の商品企画を生徒が8班に分かれて行ってまいりました。10月7日、生徒自身が作成した商品企画の試作品を元に、プレゼンテーションを行いました。8班の中から優秀作品を3作品選考し、今後はカンコー学生服内で、実際の商品化への検討を進めてまいります。また、選考された3作品は、10月末から12月にかけて開催の、菅公学生服の展示会「MIRAI FORUM 2020 Social solution cross(東京・大阪・名古屋・福岡)」で展示を行います。

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日 時  令和元年10月7日(月)10:55~12:45
場 所  岡山県立岡山南高等学校  岡山市北区奥田2丁目4-7 TEL:086-224-2226
内 容  “環境にやさしい資材でつくる災害対策グッズ”の試作品を元にしたプレゼンテーション(8班分)と質疑応答
目 的 
・地域に貢献し、「岡山のニューリーダー」として次世代を担う人材の育成を目指す。
・高度で実践的な知識と技術の習得を図る。
・地元の最先端の企業活動から、創造的に企画・デザインする能力を涵養し、家庭科教育の一層の充実を図るとともにキャリア設計のベースとする。
・高校生の夢の創造と21世紀のファッションを切り拓く新しい人材を育成する。
MPSプロジェクト概要
・平成26年度 10年後の日本を想定した「次世代体操服プロジェクト」  
・平成27年度 赤磐市立磐梨中学校新体操服デザイン企画(平成28年度入学生着用)
・平成28年度 岡山市立岡輝中学校新女子制服デザイン企画(平成29年度入学生着用)
・平成29年度 岡山県立岡山南高校新女子夏制服デザイン企画(平成30年度入学生着用)
・平成30年度 現代の社会問題を解決する「SHIN制服プロジェクト」
・令和元年度 環境にやさしい資材でつくる災害対策グッズ
出席者 
・岡山南高等学校  校長 延原 良明先生 他教員5名
・服飾デザイン科2年生 生徒40名
・菅公学生服株式会社 開発本部 副本部長 岩井 聡 他3名
・岡山市市民協働局市民協働部ESD推進課 主査 服部 敬子様 

【優秀作品として選ばれた3つの班の防災グッズ】
それぞれ5分の持ち時間でプレゼンテーションを行い、試作品を使用してみての感想や、製品化に向けての課題についても伝えました。

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ボタンで組み組み防災グッズ【2班】

制服のスカートの余り布やボタンを利用した防災グッズで、あらゆる人が使用可能。1枚の布にボタンをつけ、ボタンをかけるという簡単な動作で様々な形に組み替えることができる。自由な発想で組み替え、無限にモノを作ることができる。例として布団やマット、包帯、三角巾、担架などに使用できると考えた。

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一石二チョ(鳥)【6班】

備え、避難時、避難生活時に誰にでも使用可能なポンチョ。避難時には防災頭巾として利用でき、雨具にもなる。視認性を高める反射板もついている。避難生活時には着替えの際の目隠しや座布団になり、頭巾部分で水の運搬も可能。リバーシブルで片面は布、片面はウインドブレーカーの廃材を利用した。

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JKじゃけん!【8班】

20~30代のOLを対象とした防災グッズ。通常の衣服として着用でき、災害の避難時にはリュックサックのように物資を背中部分に入れられる廃材利用のジャケット。両手が空くため緊急時に対応できる。普段から使用可能な防災グッズのため、若い世代で防災グッズのためにお金をかけられない人でも備えやすい。

【講評】
・菅公学生服株式会社 開発本部 副本部長 岩井 聡
自分たちは、仕事をしている中でさまざまな制約がついてくるため“考える”ことを忘れてしまいがちになる。そんな中、皆さんからはものすごく若く柔軟な発想を感じた。短い時間の中でアイデアからモノに置き換えてくれたが、さらにブラッシュアップしていくとかなりリアリティのあるものができていくのではないかと感じた。これからの社会はAIやロボットの時代と言われているが、皆さんは感度・感性・感覚にまつわる取り組みをされている。これはコンピューターには置きかえられない。人間としての感性を常に研ぎ澄ませていくには高校の3年間はとても重要になるので、決してクリエイティビィティを忘れないようにこれからの学生生活を送って欲しい。MPSは今年で6回目になるが、ここまで来られたという意味で非常に感動した、ありがとうございました。

・岡山市市民協働局市民協働部ESD推進課 服部 敬子様
皆さんに共通して思ったのは、すごく工夫してわかりやすく伝えてくださったということ。練習も相当されたのだろうと感激した。服飾デザイン科の皆さんなので、布やボタンを使ったものが多かったが、ゴミとして多く発生し社会課題にもなっているビニール傘に視点を向けたプレゼンテーションもあり興味深かった。さまざまな素材を考えていってもらいたい。ESD推進課はSDGsの推進にも関わっているが、SDGsは経済と環境と社会の三側面が大事だと言われている。一つのものを作るにも、環境的にはどうか、経済として成り立つか、社会的にはどうなのかといった視点を常にもってもらえるとうれしいと感じた。

・岡山南高等学校 校長 延原 良明先生
いつも伝えているように、人間の武器は“アイデア”である。色んなことを経験し、感性を磨けばアイデアは湧いてくるようになる。アイデアが湧いてきたら絵に描き、具体的に作ってみる。そういう作業を毎日続ける。ホンダの創業者の本田宗一郎さんは「人生は見たり聞いたり試したり」と言われた。試したりの部分を正にこの授業ですごく経験している。試すと失敗があり、できないことにぶつかって工夫が必要になる。それを繰り返していく事が大事なので、いい機会を与えていただいていると感じている。皆さんはあと1年半この学校での生活があるので、その中で見たり聞いたり試したりをたくさんして感性を磨き、アイデア溢れる人間になって卒業してくれることを期待している。本日はありがとうございました。