学生服メーカーであるカンコーは、子どもたちが学校生活をより快適に過ごすためのものづくりと有益な情報の提供に取り組んでいます。そのための取組みの1つとして、お茶の水女子大学 グローバルリーダーシップ研究所の内藤章江先生の「中学校における学校制服の選択・着装の変化」についての研究に調査協力をしています。
内藤 章江(ないとう あきえ)
2008年よりお茶の水女子大学 リーダーシップ養成教育研究センター、グローバルリーダーシップ研究所 特任講師
を経て現職。博士(学術)。専門分野は被服心理学、被服意匠・色彩学。
衣服・着用者・着用場面の相互関係が着用者自身や周囲に与える心理的・生理的影響に関する研究に取り組み、
近年(2020~2022年度)では、愛知県一宮市「みんなの制服プロジェクト」委員会 委員長として
市内中学校の新制服導入の取り組みに従事。
著書に「装いの心理と行動」(共著)、「生活の色彩学」(共著)などがある。
近年、主に全国の中学校で多様性への配慮・対応として学校制服にジェンダーレス制服※1を導入する動きが進み、着用できる制服の選択肢が増えてきています。選択肢を増やすだけでなく、子どもたちが本当に着たい制服を選択・着用できる状況づくりと、それを受け入れる意識の醸成ができているかを検討するため、今回はまず、多様性に配慮した制服導入後の現状把握として着用実態と導入効果の調査を実施しました。
※1 ジェンダーフリーな社会・学校環境を目指すための商品としての性差の少ない制服。
全国で過去5年間にジェンダーレス制服の導入を検討された中学校 約2,000校を対象に、導入後の着用実態や導入後の効果、導入後の学校の様子の変化などについてアンケートへのご協力を依頼し、うち441校にご回答いただきました。
内容としては、冬制服として着用指定しているアイテムについてご回答いただく、変更・追加導入により期待した効果20項目に対して、「とても期待する」~「まったく期待しない」の4段階でご回答いただく、さらに導入後に見られた特筆すべき様子などを自由記入していただくなどの質問をさせていただきました。(実施期間:2023年12月中旬~2024年1月中旬)
調査にご協力いただきました先生方、本当にありがとうございました!調査結果は、子どもたちが安心して着用できる制服づくりに反映させていただきます。また全国の様々な導入実態やその効果のまとめは、調査レポートとして4月以降にご報告いたします。その後、こちらのカンコー学生工学研究所サイトにも結果を掲載していく予定なので、楽しみにしていてくださいね。
(カンコー学生工学研究所 安木)
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