「エイブルアート・ユニフォーム」と

「エイブルアート・ユニフォーム」と
アーティストがご対面

2024.03.27

カンコー学生工学研究所では、福祉と制服と学生をアートでつなぐ「エイブルアート・ユニフォーム」という新たなプロジェクトのもと、制服・体操服創りに取り組んでいます。今回は、完成した研究サンプルとともに、アーティストの宮本憲史朗さんを訪ねた時のことについて紹介します。

※1 エイブルアートとは、障がい者芸術を捉え直す運動のこと。エイブルとは可能性という意味で、アートの可能性や人間の可能性を再発見し、誰もが豊かに生きる社会を目指す。

 

2023年11月、宮本憲史朗さんが所属するstudioFLAT(スタジオフラット)に伺いました。障がいのあるなしに関わらず、作品の魅力そのものを“FLAT”に感じてもらいたいという願いから、アートを通じた自己表現活動や日常の総合的な支援を行っている施設です。多摩美術大学を卒業されている大平理事長はご自身もアーティストであり、とてもエネルギッシュな方です。自身の経験を活かした「まだ見ぬ新たな才能の発掘」や「様々な企業・地域とのコラボレーション」により、社会との共生を実現しています。そのようなstudioFLATに所属する皆さんは、お互いの創作活動に刺激を受ける環境の中で新たなアート表現が開花し、活躍の場を広げているそうです。

 

体操やアート創作の時間の後、ついに宮本さんと「エイブルアート・ユニフォーム」のご対面。宮本さんはリラックスした様子で、私たちとユニフォームを迎え入れてくれました。時折見せてくれた笑顔に私たちもホッとしました。エイブルアート・ユニフォームに使用したアートのタイトルは「華」と名付けられています。宮本さんは花のある環境で暮らしているそうで、その環境が作風に影響を与えているのかもしれません。やわらかい色調ながらも色彩バランスが美しく、私たちが目指す“やさしい気持ちに寄り添う制服”にぴったりの作品です。所属する他のアーティストの皆さんにも「いいな」「欲しいな」等の声をいただき、やさしい時間を共有することができました。

制服・体操服は子どもたちの日常着です。そんな日常着に福祉の視点を取り入れ、着用者や周囲の人の関心や気づきを育みたい。そのために今後も福祉と制服と学生をアートでつなぐ「エイブルアート・ユニフォーム」プロジェクトに取り組み続けます。

 

(カンコー学生工学研究所 淵脇)

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