カンコー学生工学研究所が取り組む未来価値創造のプロセスをお伝えする「Next School Life design view」。今回は11月14日・15日に大阪で開催された制服・体操服展示会について取り上げます。カンコーが取り扱うさまざまな制服・体操服を展示し、多数の学校関係者にご来場いただきました。カンコー学生工学研究所では「NEXT SCHOOL LIFE」を構成する6つのテーマの中から、「サステナビリティ」「ダイバーシティ」「アイデンティティ」の研究内容を出展しました。本記事では展示内容と来場された学校関係者の方々のご意見を紹介します。
環境問題に向き合う サステナビリティ
地球温暖化を緩和するために研究中の「循環型学生服」。リユース・リサイクルしやすいよう、素材だけでなく設計にもこだわっています。また、服の内側に回収方法などを大きく記載することで、子どもたちや保護者の方々のリサイクルへの意識を高める役割を果たしています。
年々苛烈さを増す夏の暑さに適応するため、衣服内の湿度を快適に保つファン付きウェアの研究も進めています。今夏に複数の学校の子どもたちに試験的に着用いただき、学校現場でのニーズを確認しました。学生生活に適したデザインを研究し、一刻も早い学校導入を目指しています。
互いを認め合う ダイバーシティ
ダイバーシティをテーマとして昨年はジェンダーフリー制服を展示しました。
「私たち」も「私」も満たす。制服におけるダイバーシティとは。
今年は福祉に対する気づきや学びを生み出したいと考え、Able Art(知的障がいがある方のアート)を取り入れた制服・体操服を展示しました。
自分らしさを大切にする アイデンティティ
触覚が過敏な方でも無理なく着用できることを目指した「やさしい」ワイシャツ。「みんなと同じように制服を着たい」という子どもたちの思いに応えるべく研究を始めました。衣服内の凹凸や縫い目を極力減らす仕様と風合いの良い素材により、快適に過ごせるよう工夫しています。より多くの方に着心地が良いと感じてもらえるよう引き続き研究を進めます。
研究商品に対する先生方の声
・これからの未来に必要な制服はリユース・リサイクルの制服だと思う
・部活応援中の生徒や指導している先生など、ファン付きウェアを学校で着用できるシーンは多々ありそう
・学校に障がいを持つ子どもがいない場合、この制服でより福祉に対する理解を深めることができそう
・声を上げていないだけで、自分の学校にも感覚過敏の子どもはいるかもしれないと思った