LGBTQ講演を通して生徒が感じたこと

LGBTQ講演を通して生徒が感じたこと
~ダイバーシティをより身近に~

2024.01.25

カンコー学生工学研究所ではダイバーシティに関する取り組みの1つとして、西原さつきさんの講演会を行っています。性の多様性への理解を広めるため、トランスジェンダー※1である西原さん自身の体験について、全国の中学生・高校生を対象に年間50回程度、講演をしていただいています。

※1 トランスジェンダーとは、「身体の性」と「心の性」が一致しないため「身体の性」に違和を持つ人

西原さつき

歌手・乙女塾創設者(ボイストレーナー)

 

幼少期より男性として性を受けたことに違和感を覚え、16歳から女性ホルモンの投与を始める。大学卒業後、地元の広告代理店に3年間勤務し、26歳で性別適合手術を受ける。2016年、性別や年齢を問わず自分らしさを育む学びの場「乙女塾」を創設。現在までの生徒数は約700人に及ぶ。

 

テレビ ドラマ10「女子的生活」(NHK) トランスジェンダー指導、出演
映画 「ミッドナイトスワン」 脚本監修
著書 「女の子って魔法だよね」(厚有出版)

今回は八幡市立男山東中学校での講演に密着し、西原さんの講演を聴いた生徒や先生の声をお届けします。

講演を受けての生徒たちの変化

講演後に寄せられた生徒たちの感想を一部紹介します。

 

 

・大切な友達(女の子だけど心は男の子)にどんなアドバイスをすればいいか分からなかったけど、話を聞いてどんな接し方をすれば良いのか分かった

・友達がカミングアウトしてくれることがあれば素直に受け入れて、支えてあげようと思った

・西原さんの話がわかりやすかったのでLGBTQを身近に感じた

・実際にトランスジェンダーの方の話を聞いて、改めて自分らしく生きることは大切なことだと思った。それはLGBTQの方達だけに当てはまる話ではなく、自分も他の人と自分を比べたりして落ち込んだりすることもあるけど、気にせず、自分らしく過ごしていきたいと思った

 

 

講演の休憩中には西原さんのまわりに多くの生徒が質問するために集まり、西原さんは目を見て丁寧に受け答えされていました。

過去には講演を聴いた生徒が西原さんのSNSにダイレクトメッセージで悩みを相談することもあったそうです。

誰にも相談できず困っている生徒にとって、同じ悩みを抱えてきた西原さんとお話する機会はとても重要なのだと感じました。

教頭の吉田先生にお話を伺ったところ、西原さんの講演を含むさまざまな人権講演を通して生徒が全体的に優しくなっていると感じるそうです。

西原さんは伝え方がうまいため、生徒の心に響いているのだと思うと語ってくださいました。

先生や生徒にとって、西原さんの当事者としての体験談は非常に分かりやすかったようです。また、LGBTQを身近に感じるようになるだけでなく、「自分らしく生きる」という姿勢を学んだ生徒も多かったようです。

 

カンコー学生工学研究所は、子どもたちがダイバーシティをより身近に感じられるよう、今後も活動を続けていきます。

 

(カンコー学生工学研究所 武内)

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