カンコー博物館 学生服の今とこれから

カンコーの匠vol.02

その学校に最もふさわしい
制服をコーディネート。

多賀 久美子Taga Kumiko

平成16年入社。
オリジナル制服の提案を行う「学校推進室」で活躍。
多賀が提案した制服はこれまでに数多くの学校で採用されている。
平成24年 学校推進室室長に女性最年少役職(30歳)として就任

多賀さんは「学校推進室」という部署に所属されていますが、どんなお仕事をされてるんですか。

多賀 部署名だけだと分かりにくいですよね。簡単に言うと、「オリジナル制服の提案」をしています。
学校が制服をリニューアルしたり、新たに導入する際に、最適な制服コーディネートを考え、その学校に提案するんです。
営業担当と協力して、より深くお客様にアプローチするのが私たちの役割です。

どのように提案していくのでしょうか。

多賀まずは徹底的なリサーチですね。その学校らしさ、文化を知り、さらに周辺の学校の制服を調べたりもします。

周辺の学校の制服を調べるのはなぜ?

多賀デザインがかぶらないようにするためですね。

なるほど。

多賀 そして何より大切なのが、ヒアリングを通してお客様のニーズを把握すること。先方が望んでおられる方向性を見極めることが重要です。
それらを踏まえて、その学校に合った制服デザインを考えます。

デザインはどうやって決めるんですか。

多賀カンコーでは毎年、約100パターンの制服コーディネートをつくっているので、その中からニーズに合ったものを選びます。

毎年100パターンも!
制服デザインにも流行はあるんでしょうか。

多賀そうですね。制服は時代の移り変わりと共に変化し続けています。

最近ではどのような変化がありますか?

多賀 例えば「色」の面で言うと昔はブルー系が多かったんですが、ここ数年は生徒の嗜好を取り入れたピンク系や赤系が人気です。
ネクタイリボンやボトムに差し色として少しピンクが入っているようなものがよく採用されています。

それは地域に関係なく?

多賀はい。全国的な傾向ですね。

競合他社もありますが、コンペになるのでしょうか。

多賀 公立校の場合はほとんどがコンペティション形式です。
コンペに出されたデザイン案をホームページで公開して、人気投票を行ったり意見を募る学校もあります。

自社の案を選んでもらうために大事なことはありますか。

多賀 学校それぞれで望まれている変化の度合いは違うので、それを事前にしっかりつかむことですね。
いくらおしゃれなデザインでも、派手な変化を望まれていない学校には受け入れられません。
歴史のある学校だとそういうケースがありますね。

そういうさじ加減もあるんですね。

多賀 例えば同じジャンパースカートでも、肩にスナップ(留め具)を付けて着脱しやすくした商品があります。
「新しいものに変える」と言うと外観の変化だけを考えてしまいがちですが、このような機能性を加えることも、大きな変化の一つなのです。
そのあたりの距離感をいかに把握しておくかが決め手となります。

ヒアリングが重要とおっしゃった意味がよく分かりました。

多賀 動きやすさや着心地の良さなど、機能面からご提案することも多いんです。例えば東北エリアなら保温性のある素材をお薦めしたり。
また、保護者の方からは洗濯しやすい構造のものが喜ばれますね。

そうやって一つ一つのコンペに勝った結果、多くの学校に多賀さんの提案した制服が採用されているわけですね。
多賀さんの獲得率(提案したものが採用される率)は非常に高いそうですね。提案した件数の8割が採用された年もあるとか。

多賀でも私は入社して3年目まで、1件も受注できなかったんですよ。プレゼンしてもプレゼンしても競合に獲られてしまって、落ち込む日々でした。

そうなんですか。途中でどんな変化があったんでしょう。

多賀 やはり最初の頃はお客様が何を望んでいるかをつかめていなかったと思います。ただやみくもに提案していて。
先ほど言いましたように、学校それぞれで目指している方向やニーズは違います。
それを見極められるようになってから、獲得率が上がってきました。

今では室長としてご活躍されている多賀さんにもそんな時期があったんですね。

多賀営業担当の方々に育ててもらったと思います。調査からプレゼンまで、営業と一体となってやりますので。

お仕事をされている中で喜びを感じるのはどんなときですか。

多賀 やはり自分が提案して採用された制服を着ている生徒さんを街で見かけたときは何よりうれしいですね。
制服は3年間毎日着るものなので、卒業後も一生、思い出として残り続けるでしょう。
記念写真にも残りますよね。だからそれに自分が関われるというのは責任重大だし、とてもやりがいがあります。

最後に、今後の目標にされていることがあれば教えてください。

多賀 今後の目標は「感性×感動」です。
企画部隊は女性が多く在籍する部署でもあります。160年の伝統の中で多くの女性が輝いてきた菅公学生服、これまで以上に「女性という視点」からの感性を高めることができる会社を目指し、多くの感動を生み出していく、これが私の目標です。

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